「そういうご批判もあるだろうとは…」フジテレビ会長だった日枝久氏自身が〈長すぎる日枝体制〉問題を語っていた!


【画像】文藝春秋のインタビューに答えていたフジテレビの日枝久会長(当時)

(文中一部敬称略)

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「今日は何でもお聞きになって結構です」

 ときに冗談を交え、それでいて慎重に言葉を選びながら、日枝は長時間のインタビューに応じた。

 2013年3月期の連結売上げ6320億円。フジサンケイグループは、日テレの3264億円など他局と比べ事業規模で群を抜いている。が、本業の生命線である視聴率競争では冴えない。19時から22時までのゴールデン、19時から23時までのプライム、6時から24時までの全日という「視聴率3部門」で、一昨年、7年死守してきたトップを日テレに奪われ、昨年はテレ朝にも後れをとって民放3位に甘んじている。

 日枝久は編成局長時代の1982年、初めて視聴率三冠を獲得し、以来30年の間、日テレと争いながら19年も三冠王の座をもぎ取ってきた辣腕の民放経営者だ。88年に社長に就任してから、実に四半世紀にわたり、トップとして経営のハンドルを握ってきた。そのフジテレビの視聴率が、かつて味わったことのない凋落を見せている。インタビューはそこから始めた。

――まずは現在の視聴率、業績不振原因についての分析、反省点について。

「私は編成局長時代から、テレビが多チャンネルになり、放送と通信がせめぎ合う中で勝つためには、視聴率だけで競う広告収入だけではなく、総合的な売上げ、利益で競うようにしよう、と言い続けてきました。フジテレビを中心にしたメディアのコングロマリット(異業種経営企業体)をつくろうと社員を鼓舞してきました。が、やっぱりテレビはグループの中核です。視聴率が下がると、外から『あそこの局は元気ない』と言われます。



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