コロナワクチン懐疑派の研究者、米国立衛生研究所の所長代行に


トランプ政権がNIH所長に指名したスタンフォード大学教授のジェイ・バタチャリヤ氏の人事を承認する公聴会の予定はまだ決まっていない。

関係者によると、メモリ氏は新型コロナウイルスのスワクチン接種義務付けに反対していたことから、NIHでは非主流派だった。

当時のウォールストリート・ジャーナル紙の報道によると、メモリ氏は2021年7月、NIAIDの所長だったアンソニー・ファウチ氏に宛てた電子メールで、新型コロナワクチンの義務付けを「とてつもない問題」と位置づけ、自身もワクチン接種を拒んでいた。

NIHが同年開いたビデオ会議の中でメモリ氏は、新型コロナで最も危険が大きいのは高齢者や基礎疾患のある人だと指摘し、65歳未満に対するワクチンの義務付けは、明らかに成果を低減させると主張。「私はリスクと利益に関するこの分析を疑問に思う」「この人たちがワクチンのリスクを負うことは、本当に有益なのか」と問いかけた。

NIH所長に指名されたバタチャリヤ氏も、新型コロナ政策は行き過ぎだったという見解の持ち主で、国民の最も弱い層に照準を絞るべきだったと論じていた。

公衆衛生の専門家の多くは新型コロナワクチン義務付けを支持しており、ワクチンで感染を止めることはできなくても、減速させられる可能性はあり、弱者を守る役には立つと指摘していた。

米疾病対策センター(CDC)は、生後6カ月以上の国民全員に新型コロナのワクチン接種を推奨している。

メモリ氏の所長代行任命についてNIHの内部では、たとえ非主流派ではあっても事情に精通した同僚であれば混乱状態をある程度は解消できるかもしれないと期待を示す職員もいる。NIHは、外部と連絡を取ることを一時的に停止するよう保健福祉省から通達されたことで、混乱状態に陥っている。

この措置によってNIHの助成金申請を審査する外部の研究者会議が突如中止になり、新たな研究への助成を審査するプロセスが中断した。NIHは生物医学研究への公的助成を行っている世界最大の機関。

17年~22年まで国立がん研究所の所長を務めたネッド・シャープレス氏は24日、「NIHも学会も、みんなが心底おびえている」とCNNに語り、NIHでは不安のあまり「別のキャリアについて考えている」職員もいると打ち明けた。

トランプ政権が保健福祉省長官に指名したロバート・ケネディ・ジュニア氏の人事承認の公聴会は、29日と30日に予定されている。



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