定年退職後、再雇用で給与が減額され、転職を考えるシニア世代が増えています。「60歳からの転職は難しいのでは?」「自分にもできるのだろうか?」と不安を抱えている方もいるかもしれません。この記事では、60歳以降の転職事情をデータに基づいて解説し、転職を成功させるための秘訣をご紹介します。
シニア世代の就業率は高い?
人生100年時代と言われる現代、60歳を過ぎても働き続けたいと考える人は少なくありません。内閣府の「令和5年版高齢社会白書」によると、60歳以上の就業率は高く、70歳以上でも1割以上の方が働いています。特に男性の就業率は高く、60~64歳では8割を超えています。多くのシニア世代が「働けるうちはいつまでも働きたい」と考えており、70歳以降も就業意欲を持つ方が約9割と、非常に高い水準です。
高齢者の就業率
60歳からの転職は実際どれくらい?
再雇用で給与が10万円も下がってしまうと、生活に大きな影響が出ますよね。転職を考えるのも当然です。厚生労働省の「令和5年 雇用動向調査結果の概要」によると、60~64歳の転職入職率は男性で13.5%、女性で7.6%、65歳以上でも男性12.6%、女性6.6%と、決して低い数字ではありません。10人に1人以上が転職している計算になります。
転職市場全体で見ると、20代~30代の転職入職率が最も高いですが、60歳以降の転職も珍しくないことが分かります。特にパート労働者の転職入職率は高く、60~64歳男性で28.5%、65~69歳男性で19.7%となっています。定年後のセカンドキャリアとして、パートタイムで働く選択肢も有効と言えるでしょう。
「シニアフードアドバイザー」の資格を持つ山田花子さん(仮名)は、「60歳からの転職は、これまでの経験や人脈を活かせるチャンスでもあります。年齢をハンデと捉えず、積極的にチャレンジすることが大切です」と語っています。
60歳からの転職を成功させる秘訣
60歳からの転職を成功させるには、事前の準備と戦略が重要です。求人情報サイトや転職エージェントを積極的に活用し、自分に合った仕事を見つけましょう。履歴書や職務経歴書は、これまでの経験やスキルを具体的にアピールすることが重要です。面接では、熱意と誠実さを伝えることを心がけましょう。
転職活動のポイント
- 自己分析: 自分の強み・弱み、やりたいこと、できることを明確にする。
- 情報収集: 求人情報サイト、転職エージェントなどを活用し、希望に合う求人を見つける。
- スキルアップ: パソコンスキルや資格取得など、市場価値を高める努力をする。
- ネットワーク活用: 知人や友人、転職エージェントなど、人脈を積極的に活用する。
まとめ
60歳からの転職は、決して不可能ではありません。データからも分かるように、多くのシニア世代が転職に挑戦し、新たなキャリアを築いています。年齢に臆することなく、前向きな気持ちで転職活動に取り組むことが大切です。