中国製は「安かろう悪かろう」の代名詞だったのに…お膝元でも押される韓国家電


【グラフィック】韓国を攻略する中国ブランド

 韓国でロボット掃除機市場首位のロボロックは昨年11月末、一体型洗濯乾燥機を発売し、韓国の白物家電市場に本格参入した。ロボロックの主力新製品は容量が洗濯10キログラム、乾燥6キログラムの洗濯乾燥機「H1」。ロボロックは「一人暮らしの世帯が増加し、狭いスペースでも活用できる家電製品が注目されている点などに着目した」と説明した。価格は169万9000ウォンで、韓国メーカーによる容量25キログラムの製品が300万ウォン台であることを考えれば安いとは言いにくい。ロボロックは既に200万ウォンに迫るプレミアムロボット掃除機で、韓国市場で首位に立っている。家電業界関係者は「ロボット掃除機分野でプレミアムイメージを得たことで、高価格家電の攻略が可能になった」と指摘した。

 市場攻略も攻撃的だ。中国の小米(シャオミ)は昨年11月中旬、2年ぶりに韓国市場で大規模な割引イベントを行った。ロボット掃除機、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチなど自社製品を最大40%引きで売ったが、イベント初日にアクセスが殺到し、一時通販サイト「ネイバーストア」のサーバーがまひする事態となった。これまではサムスン·LGの製品を受託生産していいた美的集団(ミデア)は昨年7月、自社ブランドで韓国に上陸した。昨年12月には洗濯機、乾燥機を本格的に発売し、サムスン・LGに挑戦状をたたきつけた。

■アフターサービス問題も解決
 プレミアムイメージの構築に成功している中国ブランドは一部だが、ロボロックは、ソウル江南区のギャラリアデパートやロッテ、現代、新世界など全国の主要百貨店27店舗に出店し、実店舗販売を拡大している。

 これまで弱点だったアフターサービスも大幅に強化した。ロボロックは昨年からロッテハイマートと提携し、アフターサービスの受付を全国352カ所に拡大した。ロボット掃除機の科沃斯(エコバックス)は昨年11月、アフターサービス強化戦略「ワンストップAS」を打ち出した。これまでの宅配便による受付に加え、コンビニエンスストアGS25の店頭で無料で宅配便を送れるようにし、便宜性を高めた。2023年時点で27カ所しかなかった出張修理支店を昨年だけで36カ所拡充し、計63カ所で全国をカバーしている。

張亨泰(チャン・ヒョンテ)記者、李海仁(イ・ヘイン)記者



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