正殿などが焼失した首里城(那覇市)は、修学旅行の主要な立ち寄り先だ。沖縄県では10~12月が修学旅行受け入れのピークだが、火災後、ルートを首里城から変更する学校も出ている。
「沖縄ツーリズム産業団体協議会」の集計では、今年11月~来年3月に約800校、約17万人の生徒らが沖縄を訪れる予定だった。うち8割以上が首里城を行程に組み入れていたとみられる。
県によると、10月31日の火災後、行き先を首里城から琉球王家の別邸「識名園」や沖縄県立博物館・美術館に変えた学校があるという。修学旅行自体を中止したとの情報は入っていない。
協議会は今後も沖縄に来てもらえるよう、他の施設を紹介するなどの対応を検討。毎年、多くの学校が沖縄を訪れる東京都の教育庁は「沖縄では、平和関連の施設など、勉強できる場所が首里城以外にも多い。影響は限定的ではないか」としている。