自民党有志が「海洋プラスチック対策推進議員連盟」(発起人代表・中川雅治元環境相)を立ち上げることが1日、分かった。今月中旬に設立総会を開く。地球規模で深刻化する海洋プラスチックごみ削減について、日本主導で国際社会の議論をまとめるよう政府に提言する。議論を通じて環境問題への関心を高め、小泉進次郎環境相を「援護射撃」する狙いもある。
中川氏が会長を務め、原田義昭、石原伸晃両氏ら環境相経験者が顧問に就く予定。渡嘉敷奈緒美党環境部会長が幹事長を務める。設立趣意書では海洋プラごみ問題について「持続可能な人類文明を脅かす可能性も否定できない」とし、「全ての国を巻き込んだ世界全体での取り組みが必要不可欠だ」と明記した。
また、6月の20カ国・地域(G20)首脳会議で2050年までに海洋プラごみによる新たな汚染をゼロにする「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」に合意したことを踏まえ、「日本は海洋プラごみ問題への具体的な取り組みを世界に先駆けて実行し、またそれを世界に共有していく責任を有している」とした。
今後、微生物の働きで分解される「生分解性プラスチック」などの環境負荷が低い新素材の開発に向けた予算の重点配分や、レジ袋に代わる紙袋の普及に向けた具体策などを議論する。発起人の一人は「小泉氏の就任で環境行政にスポットが当たっている今だからこそ、議連を作って環境行政をバックアップしたい」と話している。