フジテレビ「逃走中」制作危機?スポンサー離れ、ロケ地難航で番組継続に暗雲

フジテレビを代表する人気番組「逃走中」の制作が困難な状況に陥っていることが明らかになりました。中居正広氏の女性トラブルをめぐる対応で批判を浴びるフジテレビ。その影響は看板番組にも及んでいるようです。

スポンサー離れとロケ地難航が直撃

関係者によると、主な原因はスポンサー離れによる制作費の不足。番組の顔とも言える街や大型施設でのロケも、現在の状況では提供を拒否されるケースが増え、ロケ地探しに難航しているとのことです。「逃走中」は街や大型施設とのコラボレーションが番組の醍醐味であり、この状況は番組制作に大きな打撃を与えています。

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あるテレビ局関係者は、「今のフジテレビのイメージでは、場所の提供を躊躇する企業が多いのも無理はない」と現状を嘆いています。メディア戦略コンサルタントの山田一郎氏(仮名)も、「企業イメージへの影響を考えると、スポンサー企業が撤退するのは当然の流れと言えるでしょう」と分析しています。

人員不足も深刻な問題に

CM枠がACジャパンの広告で埋め尽くされる中、現場スタッフは本編映像の時間を増やす編集作業に追われており、人員不足も深刻化しています。制作会社スタッフは、「社員も制作会社もフリーも一丸となって作業しているが、とてもじゃないが特番に割ける人員はない」と窮状を訴えています。

番組継続を願う声

2004年のパイロット版スタート以来、フジテレビの看板番組として人気を博してきた「逃走中」。芸能人がハンターから逃げるスリリングな展開は、特にファミリー層から高い支持を得ています。多くのタレントが出演を希望する人気番組なだけに、番組継続を願う声は少なくありません。

あるプロダクション関係者は、「フジテレビのアイデアが詰まった素晴らしい番組。どうにかして継続してほしい」と語っています。視聴者からも、「子供と一緒に楽しんでいた番組なので、なくなってしまうのは悲しい」といった声が上がっています。

今春の特番にも影響か

「逃走中」だけでなく、影響は今春の特番シーズンにも波及する可能性があります。昨年は春に20本以上、秋に25本以上の特番を放送したフジテレビですが、社員からは「あらゆる特番の制作が難しくなっている」という声が上がっています。今後の番組編成に大きな影響が出るのは避けられないでしょう。

経営陣の対応に批判の声

経営陣の刷新が求められる中、渦中の日枝久相談役は自宅から都内の高級ホテルに身を移し、雲隠れしているとの情報も。フジテレビ関係者は、「社員はスポンサー各社に説明して回ったり、睡眠時間を削って編集作業に打ち込んだり、逃げずに戦っている。日枝さんには自らの言葉で説明して状況を打開してほしい」と訴えています。

「逃走中」とは?

ハンターから逃げながら、さまざまなミッションをクリアし賞金獲得を目指すゲームバラエティー番組。2009年には「アジア・テレビジョン・アワード」のゲームショー部門を受賞。番組のライセンスは海外にも販売され、米国や中国でも制作されています。テレビだけでなく、小説、映画、ゲームなどの派生作品も展開されています。

「サザエさん」のスポンサーゼロに

さらに、この日放送された人気アニメ「サザエさん」では、先週まで提供に残っていた子供用品の「西松屋」が離れ、ついにスポンサーがゼロとなりました。西松屋は先月28日にCM出稿を見合わせると発表していました。放送ではACジャパンの広告やドラマの番宣が流れていました。これは、フジテレビの現状を象徴する出来事と言えるでしょう。