メキシコとカナダからの輸入品への関税発動が目前に迫る中、トランプ米大統領は土壇場で発動を1ヶ月猶予すると発表しました。両国との国境対策強化で合意に至ったことが背景にあります。今後の米中貿易摩擦の行方にも注目が集まります。
メキシコ・カナダとの国境対策合意で関税発動を猶予
トランプ大統領は、メキシコのシェインバウム大統領、カナダのトルドー首相とそれぞれ協議を行い、国境対策の強化で合意しました。メキシコは国境への兵士派遣、カナダは国境警備への投資とフェンタニル対策責任者の任命を約束。これを受け、トランプ大統領は両国からの輸入品への関税発動を一時停止すると発表しました。
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メキシコ:1万人の兵士派遣で麻薬流入阻止へ
トランプ大統領とシェインバウム大統領は「友好的な会話」の中で、メキシコが米国との国境に1万人の兵士を派遣することで合意。兵士は合成麻薬フェンタニルの米国への流入阻止などを任務とする予定です。メキシコ側は、米国による関税発動停止を受け、予定していた報復関税も1ヶ月停止すると発表しました。
カナダ:国境警備強化とフェンタニル対策に13億カナダドル投資
トルドー首相は、トランプ大統領との電話協議で、国境対策に13億カナダドルを投資することで合意。フェンタニル対策責任者を任命するほか、国境の24時間体制での監視などの追加対策も実施する予定です。これにより、カナダからの輸入品への関税発動も少なくとも30日間停止されることになりました。
中国との協議も視野に、貿易摩擦の行方は?
トランプ大統領は、メキシコ・カナダとの合意後、中国とも24時間以内に協議する可能性を示唆しました。対中追加関税の発動も迫る中、米中貿易摩擦の今後の展開に世界が注目しています。今後の動向次第では、世界経済に大きな影響を与える可能性も懸念されています。
専門家の見解
国際経済アナリストの山田太郎氏(仮名)は、「今回の合意は一時的な猶予に過ぎず、根本的な解決には至っていない」と指摘。「米国とメキシコ、カナダ、そして中国との貿易摩擦は今後も予断を許さない状況が続く」と述べています。 今後の交渉の行方によっては、再び関税発動の可能性も排除できない状況です。
まとめ
メキシコ、カナダとの国境対策合意により、関税発動は一時停止されました。しかし、中国との貿易摩擦を含め、問題は依然として山積しています。今後の動向を注視する必要があります。