【ワシントン共同】トランプ米大統領の機密文書持ち出し事件や議会襲撃事件の捜査に携わった連邦捜査局(FBI)の捜査官のリストを司法省が作成するのは違法だとして、現職捜査官らが4日、即時停止を求めて首都ワシントンの連邦地裁に集団提訴した。トランプ氏が「粛清」を狙っていると批判した。
トランプ氏は司法省やFBIへの不信感が強く、両組織の幹部を解雇するなど、思い通りに動かすことを目的として改革を進めている。
訴状によると、トランプ氏は司法省に対し、両事件に関与した捜査官の審査と粛清を命令。捜査官は2日、具体的役割に関する調査票の記入を求められ、情報は上層部に送られると伝えられた。
捜査官らは「リスト作成は報復的だ。捜査官や職員を威嚇し、今後トランプ氏らの不正行為の報告を思いとどまらせることが目的だ」と指摘。
司法省は1月下旬、議会襲撃事件でトランプ氏の捜査を担当した元特別検察官のチームで働いていた検察官らを解雇した。