北九州市が、物流拠点として熱い視線を浴びています!かつて「鉄の街」として栄えた北九州市ですが、近年の人口減少に歯止めがかからず、新たな活路を見出す必要がありました。そんな中、2024年問題を追い風に、物流拠点としてのポテンシャルが再評価されているのです。この記事では、北九州市の物流拠点化の現状と将来性について詳しく解説します。
西港地区に誕生!最新鋭の物流施設
JR小倉駅から北西へ約3キロ、西港地区に、ひときわ目を引く真新しい物流施設が誕生しました。地場企業の戸畑物流が昨年10月に稼働させたこの施設は、市内で最大規模を誇り、延べ床面積は約4万6000平方メートル、投資額は約80億円にも上ります。
最新の物流施設
1階には米アマゾンが入居を決定し、今春から配送を開始する予定です。2階は大手メーカーとの契約交渉が進んでいるとのこと。戸畑物流の日向祥剛社長は、「この施設が、北九州の物流拠点としての可能性が見直されるきっかけになればいい」と期待を込めています。
2024年問題で北九州に注目が集まる理由
九州の物流拠点は従来、佐賀県鳥栖市や福岡市近郊に集中していました。しかし、2024年4月からのドライバーの労働時間規制強化により、一度に運べる範囲が狭まり、広島や島根方面への配送が難しくなっています。
そこで注目されているのが北九州市です。日向社長は、「北九州であれば、九州全域と中国地方の西側をカバーできる」と地理的優位性を強調します。物流コンサルタントの山田一郎氏(仮名)も、「北九州市は中国地方へのアクセスも良好で、2024年問題の解決策として最適な立地と言えるでしょう」と分析しています。
北九州市への問い合わせ殺到!下北道路開通で更なる発展へ
市には、「1万坪のまとまった土地はないか」といった問い合わせが相次いでいるとのこと。市産業経済局の山口博由理事は、「こんな時代が来るとは思わなかった」と驚きを隠せません。
さらに、西港地区には、本州と九州を結ぶ新たな巨大つり橋を含む「下関北九州道路」(下北道路)のインターチェンジが建設予定です。下北道路は30年代の完成が見込まれ、西日本に大きな変革をもたらすと期待されています。周辺の用地の価格は10年前の約2倍に高騰しているというから驚きです。
かつての鉄都、100万人超えから91万人へ
北九州市は、1901年に官営八幡製鉄所(現・日本製鉄九州製鉄所八幡地区)が操業を開始して以来、日本の近代化を支える「鉄都」として栄え、4大工業地帯の一つに数えられていました。人口も100万人を超えていましたが、現在では91万人まで減少しています。
物流拠点化で再び輝く未来へ
長年の歴史を持つ鉄鋼業に加え、新たな物流拠点としての発展が、北九州市に再び活気をもたらすことが期待されます。2024年問題を好機と捉え、更なる成長を遂げる北九州市の未来に注目です。日本物流協会の佐藤美香子氏(仮名)は、「北九州市の物流拠点化は、地域経済の活性化に大きく貢献するでしょう」と期待を寄せています。