庶民の味方、サバが高級魚に!? 漁獲枠削減で価格高騰の危機

日本の食卓には欠かせないサバ。しかし今、そのサバが価格高騰の波にさらされています。水産庁が漁獲枠の大幅削減を検討していることで、さらに価格が上昇する可能性も出てきました。一体何が起こっているのでしょうか?この記事では、サバを取り巻く現状と今後の見通しについて詳しく解説します。

サバの漁獲量激減、価格は右肩上がり

塩焼き、味噌煮、しめ鯖…様々な料理で親しまれているサバは、まさに庶民の味方と言えるでしょう。しかし近年、そのサバの漁獲量が激減しています。2018年には54.5万トンあった漁獲量は、2023年には26.1万トンと、わずか7年で半減以下に。

それに伴い、卸売価格は10年間で約1.4倍に高騰。小売店でも、以前は同じ価格で大きなサバが買えたのに、今では3倍以上の値段になっているという声も聞かれます。家計への影響も大きく、消費者の不安は募るばかりです。

宮城県産マサバ宮城県産マサバ

漁獲枠8割減で、価格は900円台に!?

この状況を打開するため、水産庁は太平洋のサバ類の漁獲枠を、来シーズンは7~8割削減する検討を始めました。資源保護の観点からは必要な措置ですが、小売価格への影響は避けられません。

小売店からは、1匹900円台に達する可能性もあるという声が上がっています。庶民の魚だったサバが、手の届きにくい高級魚になってしまうのでしょうか?

サバの成長遅延が漁獲量減少の鍵?

なぜサバの漁獲量はここまで減少してしまったのでしょうか? 専門家によると、海洋環境の変化によってサバのエサが減少し、成長が遅くなっていることが原因の一つと考えられています。

かつては2歳で親魚になっていたサバが、今では4歳にならないと親魚にならないケースが増えているそうです。つまり、産卵できる成魚になる前に捕獲されてしまうため、漁獲量が減っているというわけです。

水産資源研究所の由上龍嗣グループ長は、「親になる前に捕獲してしまっている状況がある」と指摘しています。この状況が続けば、サバの資源量はさらに減少する可能性があり、早急な対策が必要です。

サバの未来を守るために

サバの漁獲量減少は、私たちの食生活にも大きな影響を与えます。資源保護と価格安定の両立は難しい課題ですが、持続可能な漁業を実現するために、関係者全体の協力が不可欠です。

今後のサバの価格はどうなる?

水産庁は来月にも最終的な漁獲枠を決定する予定です。漁獲枠の削減は、短期的には価格高騰につながる可能性がありますが、長期的には資源の回復につながると期待されています。

今後のサバの価格は、漁獲枠の決定に加え、海洋環境の変化や消費動向など、様々な要因によって左右されるでしょう。jp24h.comでは、引き続きサバの価格動向や関連情報をお届けしていきます。

サバの美味しい食べ方、知っていますか?

価格高騰の中でも、せっかく食べるなら美味しく味わいたいもの。サバには様々な調理法がありますが、中でもおすすめは塩焼きと味噌煮です。シンプルな調理法だからこそ、サバ本来の旨味を存分に楽しむことができます。

サバの味噌煮サバの味噌煮

他にも、しめ鯖や竜田揚げ、サバ缶を使ったアレンジ料理など、様々な楽しみ方があります。ぜひ色々なレシピに挑戦して、サバの魅力を再発見してみてください。