ビジネスシーンで定番になりつつあるセットアップ。しかし、スーツとの違いを理解せず、TPOを間違えて着用しているケースも見られます。そこで今回は、セットアップとスーツの違いを明確化し、それぞれの着こなし方、ビジネスシーンでの最適な活用方法をご紹介します。
セットアップとスーツ:定義と違い
近年、セットアップは単に「スーツの上下を別々に購入できる」という販売形態以上の意味を持つようになりました。特に、ウォッシャブル機能を備えた、スポーティーなビジネスウェアとしての需要が高まっています。AOKIの「パジャマスーツ」やSUIT SQUAREの「スマみえ」など、大手紳士服量販店もこぞって機能性セットアップを展開しています。ユニクロの「感動ジャケット」シリーズもセットアップとして着用可能です。
オーダーメイド業界でも「オーダーセットアップ」という選択肢が増えており、セットアップ市場は拡大の一途を辿っています。
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スーツとセットアップの決定的な違いは、そのカジュアル感にあります。スーツでは違和感のあるスニーカーも、セットアップなら自然に合わせることができます。しかし、だからといってネクタイを締めたセットアップ姿がフォーマルな場に対応できるわけではありません。
なぜネクタイを締めたセットアップはフォーマルに不適切なのか?
セットアップとスーツの共通点は、「開襟デザイン」と「共生地の上下」です。一見するとデザインは似ていますが、ドレス感は大きく異なります。その違いは「型紙」と「生地感」に現れます。
スーツは、肩パッドが内蔵されていることが多く、肩から腕にかけてのラインがカッチリとしています。この「鎧」のようなシルエットこそが、スーツのフォーマル感を生み出すのです。一方、セットアップはより柔らかなシルエットで、カジュアルな印象を与えます。
生地感も重要な要素です。スーツは、高級感のあるウール素材を使用することが一般的です。一方、セットアップは、ポリエステルやコットンなどのカジュアルな素材を使用することも多く、フォーマルな場には適さない場合があります。
ビジネスシーンでのセットアップ活用術
セットアップは、カジュアルなビジネスシーンや社内でのミーティング、出張などに最適です。Tシャツやニットと組み合わせることで、リラックスした雰囲気を演出できます。また、スニーカーやローファーとの相性も抜群です。
重要な顧客との商談やフォーマルな式典には、やはりスーツが最適です。きちんとした印象を与え、ビジネスシーンでの信頼感を高めます。
まとめ:TPOに合わせた着こなしで好印象を
セットアップとスーツは、どちらもビジネスシーンで活躍するアイテムですが、ドレス感や着用シーンが異なります。それぞれの特性を理解し、TPOに合わせた着こなしをすることで、ビジネスシーンでの好印象を勝ち取ることができるでしょう。
例えば、ファッションコンサルタントの山田太郎氏は、「セットアップは、現代のビジネスシーンにおける多様性を象徴するアイテムです。TPOに合わせて適切に使い分けることで、個性を表現しながらも、ビジネスパーソンとしての品格を保つことができます。」と述べています。