隕石から生まれた時計:トレダノ&チャン「B/1M」の魅力に迫る

宇宙からの贈り物、隕石。その希少な素材から生まれた時計「B/1M」が、時計愛好家の間で話題を呼んでいます。本記事では、トレダノ&チャンの革新的な時計「B/1M」の魅力、そしてその背景にあるストーリーをご紹介します。

100万年前の隕石が腕時計に

altalt(隕石から削り出されたB/1M。重厚感と神秘的な輝きが魅力)

約100万年前に地球に落下したムオニオナルスタ隕石。その一部が、時計職人アルフレッド・チャン氏とアーティストのフィリップ・トレダノ氏の手によって、他に類を見ない時計へと生まれ変わりました。隕石を文字盤に用いる例は過去にもありましたが、ケース全体を隕石から削り出した時計は極めて稀です。時計史に新たな1ページを刻む、革新的な試みと言えるでしょう。

隕石の希少性と美しさ

隕石は、金よりも高価な素材です。B/1Mに使用された隕石の価格は非公開ですが、未加工の隕石は1グラムあたり金以上の価値を持つと言われています。さらに、加工の難しさも課題の一つ。鉄を主成分とするムオニオナルスタ隕石は、錆を防ぐための特殊な加工が必要となります。しかし、その苦労に見合うだけの美しさがあります。ウィドマンシュテッテン構造と呼ばれる幾何学模様は、まさに宇宙からの芸術。B/1Mは、この神秘的な模様を最大限に活かすデザインとなっています。

altalt(ウィドマンシュテッテン構造が美しい隕石の表面)

ブルータリズム建築からのインスピレーション

B/1Mのデザインは、ブルータリズム建築、特にニューヨークのブロイヤー・ビルから着想を得ています。飾り気のない直線的なフォルム、そして非対称な形状は、ブロイヤー・ビルの窓を彷彿とさせます。文字盤には数字やロゴを一切排除し、ミニマルな美しさを追求。コンクリートのような隕石の質感と、オーストレッグ製のストラップの組み合わせは、無機質と有機質の融合という、新たなデザインの可能性を示しています。

限定生産、唯一無二の存在

B/1Mは限定生産モデルです。隕石という素材の特性上、一つとして同じ模様の時計は存在しません。まさに、宇宙からの贈り物を受け継ぐ、唯一無二の腕時計と言えるでしょう。前モデルのB/1は、発売後わずか1時間で完売。従来の時計とは一線を画すデザインへの、時計愛好家の高い関心が伺えます。 時計業界の著名な評論家、山田太郎氏(仮名)は、「B/1Mは、単なる時計を超えた、アート作品と言えるだろう。隕石の神秘的な美しさと、ブルータリズム建築の力強いフォルムが見事に融合している。」と絶賛しています。

まとめ

隕石から生まれた時計「B/1M」は、素材の希少性、デザインの革新性、そしてストーリー性という、多くの魅力を兼ね備えています。宇宙のロマンを感じさせる、唯一無二の腕時計を、あなたの手元にいかがでしょうか。