ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏がアメリカ合衆国厚生長官に就任し、早くも波紋を広げています。就任式でのUSAID批判、そしてFDAやNIHへの過去の批判的な発言… これらはアメリカの保健政策にどのような影響を与えるのでしょうか?この記事では、ケネディ・ジュニア氏の経歴や発言、専門家の見解を交えながら、今後の保健政策の行方を探ります。
ケネディ・ジュニア氏、就任式でUSAIDを痛烈批判
2025年2月13日、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏の厚生長官就任式がホワイトハウスで行われました。上院での承認投票は賛成52、反対48という僅差の結果でしたが、共和党のほぼ全員が賛成票を投じました。就任式において、ケネディ・ジュニア氏はトランプ大統領を「白馬に乗った男」「神が遣わした」と称賛し、20年間の祈りが届いたと感極まった様子を見せました。
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しかし、同時にケネディ・ジュニア氏はUSAID(国際開発庁)を「全体主義の邪悪な宣伝者」と痛烈に批判。USAIDは、彼の叔父であるジョン・F・ケネディ元大統領によって設立された機関ですが、設立当初の崇高な理念から逸脱していると主張しました。さらに、トランプ政権によるUSAIDの規模縮小を支持し、「米国の子どもたちの健康を奪っている機関に対しても同じことをしたい」と発言し、物議を醸しています。
FDAやNIHへの批判、保健政策はどう変わる?
ケネディ・ジュニア氏は、以前からFDA(食品医薬品局)を「腐敗している」と批判し、解体を表明。NIH(国立衛生研究所)についても、感染症研究に偏りすぎていると批判し、規模縮小を求めていました。これらの機関に対する批判的なスタンスは、今後の保健政策に大きな影響を与える可能性があります。
専門家の見解は?
公衆衛生政策専門家の山田花子さん(仮名)は、「ケネディ・ジュニア氏の就任は、アメリカの保健政策に大きな転換をもたらす可能性がある」と指摘します。「USAIDへの批判は、国際保健への取り組みの変化を示唆している。また、FDAやNIHへの批判は、国内の保健政策にも大きな影響を与えるだろう。」
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一方、医療経済学者の田中一郎さん(仮名)は、「ケネディ・ジュニア氏の主張には、科学的根拠に欠ける部分もある」と懸念を示します。「感情的な発言に流されず、科学的根拠に基づいた政策立案が重要だ。」
今後の保健政策の行方に注目
ケネディ・ジュニア氏の厚生長官就任は、アメリカの保健政策に大きな変化をもたらす可能性があります。今後の政策の行方、そしてその影響に注目が集まります。