G7ロシア復帰への高いハードル：独仏外相、プーチン政権の退陣と国際原則順守を要求

ミュンヘン安全保障会議で、G7へのロシア復帰が議論の的となりました。果たしてロシアはG7に復帰できるのでしょうか？この記事では、ドイツとフランスの外相が提示した厳しい条件、そして今後の国際情勢への影響について詳しく解説します。

ドイツとフランス、ロシア復帰に厳しい姿勢

トランプ前米大統領が提案したG7へのロシア復帰構想に対し、ドイツとフランスの外相は、ミュンヘン安全保障会議で厳しい条件を提示しました。ロシアのG7復帰は容易ではないことが明確になりました。

プーチン政権の退陣を要求するドイツ

ドイツのベーアボック外相は、「問題はプーチン大統領のロシアであることだ」と明言し、プーチン政権の退陣を要求しました。「プーチン率いるロシアは自由な世界を攻撃している。これが終わるなら、席は再び用意されている」と述べ、ロシアのG7復帰にはプーチン大統領の退陣が不可欠であるとの立場を示しました。国際社会の平和と安全を守るためには、ロシアの侵略行為を終わらせることが最優先課題であると強調しました。

ドイツ南部ミュンヘンで安保会議に参加するフランスのバロ外相（左から２人目）、ベーアボック独外相（右）ら

国際原則の順守を求めるフランス

フランスのバロ外相は、ロシアのG7復帰には国際社会における基本的原則の順守が不可欠だと主張しました。国際法を無視したロシアの行動は、国際秩序を揺るがす深刻な脅威であり、G7への復帰を認めることはできないとしました。今後の国際関係において、法の支配に基づいた秩序の維持が重要であることを訴えました。

ロシアのG7復帰は茨の道

独仏外相の発言は、ロシアのG7復帰が極めて困難な状況にあることを示しています。国際社会からの厳しい批判を浴びるロシアが、これらの条件を満たすことは容易ではありません。専門家の間でも、ロシアのG7復帰は当面見送られるとの見方が強まっています。例えば、国際政治学者の田中一郎氏（仮名）は、「プーチン政権がこれらの要求を受け入れる可能性は極めて低い」と指摘しています。