米ロのステルス機そろい踏み F35とスホイ57、インドに売り込み


【写真】インド南部ベンガルールで開かれた国際航空展示会に参加したロシアのステルス戦闘機スホイ57

 会場では米国とロシアの最新鋭ステルス機が異例の「そろい踏み」。独自外交を展開するインドに売り込みをかけ、自陣営に引き込もうとする米ロの綱引きの一端が浮き彫りになった。

 展示会は2年に1度開催。今回は15カ国以上から110を超える出展者が集まった。来場者の注目を集めたのは、第5世代戦闘機である米国のF35とロシアのスホイ57だ。両機は会場となった空軍基地上空をそれぞれデモ飛行した。

 F35を巡っては、トランプ米大統領が13日、モディ印首相とホワイトハウスで会談した後に行った記者会見で、インドへの供与を目指すと表明。一方、インド空軍筋によると、ロシアは展示会に合わせスホイ57の売却や共同生産をインド側に提案した。

 インド軍教育施設で教壇に立つ専門家は「最先端のステルス性や優れた航空性能、米国との強力な防衛連携といった点から(インドは)F35を好むかもしれない。ただ、スホイ57はコスト面でメリットがあり、カスタマイズも可能だ」などと指摘。「両方を取得できれば戦略的利点を最大化し、航空戦力を強化できる」と語った。インドも自国初となるステルス戦闘機を開発中だ。

 インドは従来、兵器調達を伝統的友好国のロシアに頼ってきた。近年は米国をはじめ調達先の多角化を進めている。先の米印首脳会談では、米軍が使用するストライカー装甲車をインドが新たに調達し、米印共同生産も進めると発表。米国としては、防衛協力強化によりインドをロシアから引き離す狙いもある。 



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