【忘れられた同胞・フィリピン残留2世】あえて無国籍認定の申請相次ぐ「日本政府による一括救済を」





無国籍状態となっているフィリピン残留2世らの早期国籍取得を求める署名などを国会議員に手渡す代表団(左)=10月29日、東京・永田町(橋本昌宗撮影)

 戦後の混乱により無国籍状態となっているフィリピン残留日系人2世の代表団が10月28~31日、国籍付与の陳情のため来日した。約1000人いるとされる残留2世は高齢化が進むが救済に向けた動きは鈍く、最近ではフィリピン政府からあえて無国籍者の認定を受けて問題を「可視化」し、政府間協力を促そうという動きも出ている。(橋本昌宗)

 「どうか、私たちのことを忘れないでください」。10月29日、東京・永田町。来日した代表団の一人、ホセフィナ・イワオさん(82)は居並ぶ国会議員らを前に声を絞り出した。

 フィリピン西部パラワン島出身のホセフィナさんは、日米開戦翌年の1942年、父親を地元の反日ゲリラに殺された。戦時中は山中で隠れるように生活。終戦後は厳しい反日感情の中、日本人の子であることを隠して暮らした。

 残留2世らを支援するNPO法人「フィリピン日系人リーガルサポートセンター(PNLSC)」によると、日本、フィリピンともに戦前は父親に準じて子供の国籍が決まっていたため、2世たちには日本国籍を有する資格がある。だが戦火で書類が散逸するなどして証明が難しく、日本国籍もフィリピン国籍もない状態に置かれている。

 当時のフィリピンの法律では、外国人を父に持つ子供であっても21~24歳の間にフィリピン国籍を選択することができたが、満足な教育も受けられずに暮らしてきた2世たちの場合、制度自体の存在を知らなかった人が大半という。

 日本の外務省によると、無国籍状態の残留2世は今年3月時点で1069人。平均年齢は80歳超だが、日本国籍を得るために必要な、日本の家庭裁判所を通して父親が持っていた日本の戸籍に登録する「就籍」の作業は1年で20人程度しか進んでいない。

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