【メソト(タイ北西部)共同】ミャンマー東部ミャワディ近郊の特殊詐欺拠点で25日、地元の少数民族武装勢力が外国人保護のために捜索中、現場から多数の外国人が逃走した。日本人約10人が含まれていた可能性があるという。武装勢力の関係者が明らかにした。
関係者によると、逃走した日本人らは犯罪組織に関わった可能性がある一方、人身売買被害者の恐れもあるという。武装勢力が行方を追っている。
武装勢力は地域の一部を実効支配する「国境警備隊(BGF)」で、隣国のタイ当局によると1~2月に監禁されていたとみられる外国人約7千人を保護した。先週以降、集中的に詐欺拠点を捜索しており、日本人が詐欺に従事しているとされる地区も対象となっていた。
詐欺拠点は中国の犯罪組織が築いたとされ、偽の求人に応募してタイに到着後、連行された人が多数に上る実態が徐々に明らかになっている。一方で詐欺に関わると知りながら渡航した人や、犯罪組織の関係者も保護された人に紛れている可能性が指摘されている。