福島県南相馬市でゴルフ場「鹿島カントリー倶楽部」を運営する鹿島総業(東京)が、福島第1原発事故で被害に遭ったとして東京電力に損害賠償などを求めた訴訟で最高裁第1小法廷(木沢克之裁判長)は、双方の上告を退ける決定をした。7日付。東電に約4億5900万円の支払いを命じた2審東京高裁判決が確定した。
1、2審判決によると、ゴルフ場は第1原発から30キロ圏内で、三つのコースがあった。平成23年3月の事故で営業を休止し、3カ月後にコースを縮小して再開した。
29年10月の一審東京地裁判決は、事故が原因でコースの一つが閉鎖に追い込まれた上、来場者が大幅に減少したと認定、約6億6600万円の賠償を命じた。昨年11月の二審判決は、ゴルフ場の評価額を決める計算式を修正し、賠償額を減らした。