岩手県の花巻市消防本部は8日、花巻北消防署の下久根貴志消防士(26)が速度超過で免許停止中だった間に、救急車を6回運転していたとして、県警花巻署に届け出たことを明らかにした。
上田東一花巻市長は「社会的な影響が大きい」として同日午後から臨時会見を開いて陳謝。「安全性が強く要求される救急車を無免許で運転した重大な事件」と述べた。
市によると、下久根消防士は6月29日午前8時ごろ、岩手県金ケ崎町内の東北自動車道の下り線で47キロの速度超過をして、9月26日から10月8日まで免許停止となった。ところが、この間にも6回救急車を運転した。
下久根消防士は、花巻市交通安全対策協議会主催の6月23日から9月30日までの間に無事故無違反に努める運動に参加。協議会が11月7日、花巻北消防署に下久根消防士に違反があったことを報告して発覚した。
下久根消防士は「怖くて消防署に免許停止を報告できなくなった」と話しているという。