老後資金2000万円は不要?現役世代こそ「今」を楽しむべき理由

老後資金、2000万円問題…将来への不安を抱える現役世代も多いのではないでしょうか。 人生100年時代と言われる今、老後の生活費は確かに気になるところです。しかし、医師の和田秀樹氏は「老後資金のために我慢ばかりの人生はもったいない」と提言しています。本記事では、和田氏の著書『女80歳の壁』(幻冬舎)を参考に、老後資金の不安を解消し、「今」を最大限に楽しむ方法を探ります。

老後資金、本当に2000万円必要?

「老後には2000万円が必要」という説は、多くの人の心に不安の影を落としました。しかし、高齢者医療の現場に立つ和田氏は、これは机上の空論だと指摘します。年齢を重ねるにつれ、活動量は減り、支出も自然と減少していくからです。要介護状態や認知症になった場合は、お金を使いたくても使えない状況になることも少なくありません。

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貯蓄ゼロでも大丈夫?日本の社会保障制度

仮に全財産を使い切ってしまったとしても、日本では生活保護や公的介護といった社会保障制度が存在します。「老後破産」を心配するあまり、「今」を楽しむことを諦めてしまうのはもったいないと言えるでしょう。人生を楽しむ余裕がなくなれば心も暗くなり、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

「今」を楽しむことが充実した老後への近道

和田氏は、「やりたいことを我慢して貯金をし、ある日、動けなくなる」よりも、「やりたいことをとことんやって、ある日、動けなくなる」人生を選ぶべきだと主張します。世界一周旅行、憧れの車…やりたいことは「元気な今」だからこそ実現できるのです。

老後資金より大切なもの

「今」を楽しむことは、単なる浪費ではありません。 趣味や旅行、学びなど、自分にとって価値のある経験は、人生を豊かに彩り、心身の健康にも繋がります。 料理研究家の佐藤恵美さん(仮名)も、「美味しいものを食べる喜び、新しい料理に挑戦するワクワク感は、何物にも代えがたい活力源」と語っています。 「今」の充実が、結果的に豊かな老後へと繋がるのです。

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人生を最大限に楽しむために

大切なのは、将来への漠然とした不安に囚われるのではなく、「今」という時間を大切に生きることです。「今」を楽しむための計画を立て、お金の使い方を工夫することで、人生はより豊かで充実したものになるでしょう。老後資金はあくまで手段であり、人生の目的ではありません。「今」を輝かせることが、結果的に後悔のない人生へと繋がるのではないでしょうか。