東西冷戦の象徴ベルリンの壁が1989年に崩壊して30年となった9日、市中心部のブランデンブルク門前では世界的指揮者ダニエル・バレンボイム氏がベルリン国立歌劇場付属オーケストラ、シュターツカペレ・ベルリンを指揮し、ベートーベンの交響曲第5番「運命」が演奏された。人々は当時を思い、名曲に聞き入った。
ブランデンブルク門はかつて壁で封鎖され、東西ベルリン分断の最前線だった。壁崩壊直後、多数の市民が門前の壁によじ登り、歴史的転機を祝った。
演奏は記念行事の一環。バレンボイム氏は夜、門前の特設ステージで指揮した。「運命」の荘厳な調べが響き、辺りを埋めた人々から盛んな拍手が送られた。(共同)