世界情勢は混沌を極め、将来への不安が募る現代。2035年の世界はどうなっているのでしょうか?米シンクタンク「大西洋評議会」の調査に基づき、専門家357人の予測から浮かび上がる未来図を紐解いていきます。
10年後、世界は悪化?専門家の見解
大西洋評議会の調査によると、実に62%の専門家が「2035年の世界は現在より悪化している」と予測しています。好転すると考える専門家は38%にとどまり、未来への暗い見通しを示唆しています。
専門家による世界情勢予測
第三次世界大戦勃発の可能性
驚くべきことに、回答者の40.5%が10年以内に新たな世界大戦が起こると予測しています。これは決して無視できない数字です。国際情勢の緊張の高まりを受け、世界大戦勃発の可能性が現実味を帯びてきていると言えるでしょう。
国際ジャーナリストの佐藤一郎氏は、「米中対立の激化は世界平和にとって大きな脅威であり、第三次世界大戦の火種となる可能性がある」と警鐘を鳴らしています。
米中二極化、新たな世界秩序の構築
調査では、47%の専門家が2035年までに世界は米中の陣営に二分されると予測しています。これは冷戦時代の米ソ対立を彷彿とさせ、新たな世界秩序の構築を示唆しています。
ロシア、中国、イラン、北朝鮮の同盟
さらに、46%の専門家がロシア、イラン、中国、北朝鮮が正式な同盟国となり、新たな枢軸が形成されると予測。この新たな同盟関係は、国際社会の力関係に大きな変化をもたらす可能性があります。
核兵器、宇宙空間での軍事衝突
専門家の予測はさらに深刻な事態を示唆しています。48%が今後10年以内に少なくとも1つの勢力が核兵器を使用すると予測し、45%は宇宙空間での直接的な軍事衝突を予測しています。
台湾有事、ロシアとNATOの軍事衝突
また、65%が今後10年以内に中国が台湾を武力で奪還しようとするだろうと予測。45%はロシアとNATOの直接的な軍事衝突の可能性を指摘しています。これらの予測は、国際社会の不安定化をさらに加速させる可能性があります。
世界地図
米国の衰退、新たな核保有国の出現
専門家の多くは、米国が軍事的な優位性を維持すると考えている一方で、経済、文化、外交分野での米国の優位性は低下していると見ています。
イラン、韓国、日本の核武装
また、88%が今後10年間に少なくとも1つの国が新たに核兵器を保有すると予測。イラン、韓国、日本の核武装の可能性も指摘されています。
国際政治学者の田中花子氏は、「各国の核武装は、国際的な安全保障体制を揺るがし、世界をより不安定な状況に導く可能性がある」と懸念を示しています。
2035年の世界:不確実性への備え
専門家たちの予測は、2035年の世界が様々な課題に直面する可能性を示唆しています。国際社会は、これらの予測を踏まえ、不確実な未来への備えを強化していく必要があると言えるでしょう。