老後資金の不安を抱える人が多い中、年金だけで月20万円以上受給できるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。今回は2025年度の年金額の最新情報に基づき、年金受給額の現実と、安心して老後を送るための備えについて詳しく解説します。
2025年度の年金額は？
2025年度の年金額は、厚生労働省の発表によると、標準的な夫婦世帯で月額23万2784円とされています。（出典：厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」）これは、夫が平均的な収入で40年間就業した場合のモデルケースです。
2025年度年金受給額イメージ
では、個人で月20万円以上の年金を受給することは可能なのでしょうか？ 公的年金制度の仕組みを理解することで、その答えが見えてきます。
公的年金の仕組み：国民年金と厚生年金
日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の2階建て構造になっています。
国民年金：全員加入のベース
国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する基礎となる年金です。保険料は一律で、納付期間に応じて将来の受給額が決まります。
厚生年金：上乗せで受給額アップ
厚生年金は、会社員や公務員などが加入する年金です。収入に応じた保険料を支払うため、将来の受給額は加入期間と納付額によって大きく異なります。
つまり、年金受給額は「厚生年金に加入していたか、そしてどれだけの期間、どれだけの金額を納付していたか」によって大きく左右されるのです。国民年金のみの場合、月20万円の受給は難しいと言えるでしょう。
月20万円以上の年金受給は少数派？
厚生労働省のデータによると、月20万円以上の年金を受給している人は少数派です。(出典：厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」) 特に、自営業者など国民年金のみの方に限ると、月20万円の受給は非常に困難です。
ファイナンシャルプランナーの山田一郎氏（仮名）は、「長期間、高収入の職に就いていた人でなければ、月20万円以上の年金受給は難しいでしょう。老後資金を確保するためには、年金以外の資産形成も重要です。」と指摘しています。
老後資金の不安を解消するには？
年金だけで生活費を賄うのが難しい場合、iDeCoやNISAなどの制度を活用した資産運用、あるいは生活費の見直しなども検討する必要があります。
具体的な対策例
- iDeCo（個人型確定拠出年金）： 掛金が所得控除の対象となり、運用益も非課税で再投資できるため、効率的な資産形成が可能です。
- NISA（少額投資非課税制度）： 一定額までの投資で得られた利益が非課税になる制度です。
- 生活費の見直し： 固定費や変動費を見直し、無駄な支出を減らすことで、老後資金への負担を軽減できます。
まとめ：早めの準備が安心の鍵
年金は老後の生活を支える重要な基盤ですが、それだけで十分とは限りません。将来の生活に不安を感じている方は、早いうちから老後資金の準備を始めましょう。 専門家への相談も有効な手段です。
