ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領。ドナルド・トランプ前米大統領から「独裁者」呼ばわりされたことで、逆に国民からの支持率が上昇したという、驚きの調査結果が発表されました。今回の記事では、この興味深い現象の背景や今後のウクライナ情勢への影響について詳しく解説していきます。
トランプ氏の批判でゼレンスキー大統領の支持率が10ポイント上昇!
キーウ国際社会学研究所(KIIS)が実施した最新の世論調査によると、ゼレンスキー大統領の支持率は、トランプ前大統領による批判以降、なんと10ポイントも上昇しました。回答者の67%がゼレンスキー氏を信頼すると回答し、わずか1ヶ月前の調査結果と比較すると、その差は歴然です。
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2月14日から3月4日にかけて実施された今回の調査。この時期は、ゼレンスキー氏とトランプ氏の間に緊張が走り、2月28日のホワイトハウスでの会談では、両者の対立が決定的なものとなった時期と重なります。
ウクライナ国民の結束を強めたトランプ氏の批判?専門家の見解は…
KIISのアントン・グルシェツキー所長は、今回の調査結果について、トランプ氏からの批判が、ウクライナ国民のゼレンスキー氏への支持を強固なものにした可能性を示唆しています。国民は、トランプ氏の主張をゼレンスキー氏個人への攻撃ではなく、ウクライナ全体への攻撃と捉えていると分析しています。
東部地域でも高い支持率を維持
KIISによると、調査結果はウクライナ全土でほぼ同様の傾向を示しているものの、東部地域では支持率が60%と若干低い数値となっています。しかし、それでもなお高い支持率を維持している点は注目に値します。
トランプ氏の「支持率4%」発言の真偽は?
トランプ氏は2月18日、ゼレンスキー氏の支持率はわずか4%だと主張し、戒厳令下での大統領選挙の実施を求めました。しかし、今回の調査結果を見る限り、この主張は正確ではないと言えるでしょう。
米国の軍事支援停止の影響は?
KIISは、米国による対ウクライナ軍事支援の一時停止については、調査終了間際に発表されたため、今回の調査結果には十分に反映されていないとしながらも、国民感情に影響を与えることは間違いないと指摘しています。今後の動向に注目が集まります。
まとめ:ウクライナ国民の結束と今後の展望
トランプ前大統領からの批判をバネに、ゼレンスキー大統領の支持率は上昇し、ウクライナ国民の結束力も強まっているように見えます。今後のウクライナ情勢、そして米ウクライナ関係がどのように推移していくのか、引き続き注目していく必要があるでしょう。