小田急電鉄は11日、12年ぶりとなる新型通勤車両「5000形(がた)」を東京都多摩市の車両基地で報道陣に公開した。平成19年導入の4000形よりも幅の広い車体として定員を増やし、3月に完成した複々線化による混雑緩和を実感できるようにした。来年3月に1編成10両が小田急線や江ノ島線、多摩線で運行開始予定で、来年度には5編成が追加で導入される。
5000形の外観は、ステンレスの車体に水色と青色の2本の帯をあしらい、先頭部も流線形にすることでスピード感を強調している。今回公開された1編成は川崎重工業が製造。今後導入される編成は川崎重工と総合車両製作所が製造する。
一方、車内は、オレンジ色のシートや木目調の床で安心感を強調した。幅の広い車体を採用したため定員は1528人で4000形に比べて24人増えたが、幅が広くなったことなどから、東京メトロ千代田線への直通運転は行わないという。
小田急運転車両部の板垣匡俊課長は「シートの座り心地を柔らかくするなど、乗客からの要望を取り入れた」と説明した。