指定暴力団山口組弘道会系西山組の組員全員が詐欺容疑などで逮捕された特殊詐欺事件で、警視庁と静岡県警の合同捜査本部は、詐欺などの疑いで、弘道会系高己(たかみ)組幹部、高松慶春(よしはる)容疑者(47)=名古屋市天白区焼山=を逮捕した。高松容疑者は弘道会の竹内照明会長の側近で、調べに対し黙秘している。
合同捜査本部は10月30日、特殊詐欺で被害者から金品を受け取る「受け子」を手配したとして、西山組の組長を除く7人の組員全員を一斉逮捕。関係先として名古屋市の弘道会本部などを家宅捜索していた。その後の捜査で、高松容疑者が西山組に指示していた疑いが強まった。
逮捕容疑は平成30年11月6日、さいたま市の女性(79)に嘘の電話をかけ、キャッシュカードと通帳をだまし取り、現金50万円を引き出したとしている。
合同捜査本部は、詐取金が上部団体に流れた可能性も視野に実態解明を進めている。