宮城県は13日、台風19号で甚大な被害を受けた丸森町の県立伊具高校の野球グラウンドで、仮設住宅の建設に着工した。12月中旬に完成する予定で、67世帯が入居する見込み。
仮設住宅は平屋建てで、1DK、2DK、3Kの3種類がある。東日本大震災の経験をふまえて仕様を見直し、2重サッシの導入や断熱材を厚くするなど防寒対策を強化。この日は業者が砂利をグラウンドに敷き、建物の位置を決める作業を行った。
同町では約180人が避難所生活を続けており、11日時点で約210世帯が仮設住宅への入居を希望している。町は他にも学校の跡地や民間会社の敷地などで順次着工し、いずれも年内の完成を目指すという。
自宅が半壊して入居を希望している無職女性(58)は「寒くなる時期なので不安だが、落ち着いて暮らせる環境に戻りたい」と語った。県大河原土木事務所建築班の小成智紀班長は「1日でも早く完成できるよう、懸命に取り組んでいきたい」と話した。