国民民主党の勢いが止まらない。政党支持率で立憲民主党を凌駕し、次期参議院選挙では比例区の投票先として自民党をも上回る可能性が出てきている中、地方議員選挙でも快進撃を続けている。
地方選での勝利、国民の声を反映
3月23日に行われた市議選では、国民民主党の公認候補5人が当選。東京都小金井市議選では天野佳奈氏が4759票を獲得しトップ当選、茨城県北茨城市議選では滑川宗宏氏と今井路江氏がそれぞれ1、2位を獲得するなど、各地で健闘を見せた。
東京都小金井市議選でトップ当選した天野佳奈氏
榛葉賀津也幹事長のおひざ元である静岡県静岡市議選でも、葵区で杉山真裕子氏、清水区で堀池昂平氏がそれぞれトップ当選。推薦候補も長崎県諫早市議選、奈良県香芝市議選でトップ当選を果たすなど、国民民主党の躍進は全国的な広がりを見せている。
玉木代表「生活苦への対応に期待」
これらの結果を受け、玉木雄一郎代表は3月25日の会見で、「地方ではガソリン価格の引き下げや物価高騰対策への期待が高まっていることの表れ」と述べ、週内に新たな経済対策を発表する意向を示した。 食料品や日用品の値上がりが続く中、国民の生活を守る具体的な政策への期待感が、国民民主党への支持につながっていると言えるだろう。
参院選目標16議席、単独での法案提出目指す
国民民主党は次期参院選で、改選4議席の4倍となる16議席獲得を目標に掲げている。非改選の5議席と合わせれば21議席となり、参議院で予算を伴う法案を単独で提出できるようになる。
経済評論家の山田太郎氏(仮名)は、「国民民主党の躍進は、有権者の現実的な政策への期待の表れと言えるでしょう。特に物価高騰対策は喫緊の課題であり、具体的な政策を打ち出せるかが今後の鍵となるでしょう。」と分析している。
候補者擁立の課題も
一方、躍進の陰で課題も見えてきた。昨年の衆院選比例区では、候補者不足により議席を逃したブロックもあった。地方選でも、一部地域では当選者の得票数が最下位当選者の数倍に達しており、複数候補の擁立が可能だった可能性も指摘されている。組織力強化と候補者育成は、今後の更なる飛躍に向けた重要な課題と言えるだろう。
例えば、静岡市議選葵区では、杉山氏の得票数は最下位当選者の5倍近く、清水区でも堀池氏の得票数は最下位当選者の3倍以上であった。 公明党のように組織的に候補者を擁立し、得票数を分散させる戦略も参考にできるだろう。
まとめ:国民の声を力に、更なる躍進へ
国民民主党は、ガソリン値下げや物価高対策への期待を追い風に、地方選でも躍進を続けている。次期参院選に向け、国民の生活に寄り添った政策を更に具体化し、候補者擁立の課題を克服することで、更なる飛躍が期待される。