首都高速道路でETCの不正通行を繰り返したとして、内装業の男が逮捕されました。jp24h.comでは、この事件の詳細とETC不正通行の問題点について解説します。
ETC不正通行の悪質な手口
横浜市青葉区在住の内装業、岡本和生容疑者(45)は、ETCカードを挿入せずに首都高速道路の料金所を突破し、料金の支払いを免れていた疑いが持たれています。警視庁高速隊によると、岡本容疑者は昨年4月から今年3月までの約1年間で、なんと250回もの不正通行を繰り返していたとのこと。その額は40万円以上にも上るとみられています。
首都高速道路の料金所
岡本容疑者は、上野線の本町料金所や横浜北西線の横浜青葉料金所などで、前を走る車に接近し、ETCゲートが開くタイミングで不正に通過する手口を用いていたとされています。いわゆる「 tailgate 」と呼ばれるこの方法は、後続車が前の車のETCの恩恵を受けて不正に通行するもので、深刻な問題となっています。
ETC不正通行の動機と余罪
逮捕後の取り調べに対し、岡本容疑者は「ETCカードを持っておらず、料金は後払いでいいと思っていた」と供述しているようです。しかし、250回にも及ぶ不正通行は、単なる認識不足では説明がつきません。悪質な故意があったと判断されたのでしょう。
驚くべきことに、岡本容疑者は今回の逮捕以前にも、別の事件で逮捕されていました。渋谷線で追突事故を起こし、相手を負傷させながら逃走したとして、自動車運転処罰法違反(無免許過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、今年3月に逮捕されていたのです。今回のETC不正通行の事件は、その後の捜査で発覚しました。
ETC不正通行を防ぐために
ETCの普及は、高速道路の料金支払いをスムーズにし、渋滞緩和にも貢献しています。しかし、その一方で、岡本容疑者のような不正通行も発生しています。高速道路会社や警察は、不正通行対策として、監視カメラの増設やパトロール強化などに取り組んでいます。
専門家の中には、「ETCゲートの反応速度を向上させることで、tailgate を物理的に不可能にする必要がある」と指摘する声もあります。例えば、ゲートの開閉速度を速める、あるいは車間距離センサーを設置するなどの対策が考えられます。
まとめ
今回の事件は、ETCシステムの脆弱性を露呈したと言えるでしょう。私たちドライバーも、ETCの正しい使い方を理解し、不正通行は決して許されない行為であることを改めて認識する必要があります。 一人ひとりの意識改革と、システムの改善が両輪となって、より安全で快適な高速道路環境を実現していくことが重要です。