日本ではコメの価格高騰が深刻化しています。スーパーマーケットでのコメの価格は上昇を続け、1年前の2倍を超える地域も出ています。政府は備蓄米の放出を行っていますが、価格上昇に歯止めがかからない現状は、根本的なコメ不足を示唆しています。一体なぜこのような事態になっているのでしょうか? この記事では、コメ不足の背景にある「減反政策」の真実と、日本の食料安全保障の課題について詳しく解説します。
なぜコメは足りない? 減反政策の功罪
コメ不足の大きな要因の一つとして挙げられるのが「減反政策」です。1970年代から続くこの政策により、コメの生産量は大幅に減少しました。政府は2018年に減反政策を廃止したと発表していますが、飼料用米や麦への転作補助金は継続されており、主食用米の供給は増えていません。猛暑やインバウンド需要の増加といった要因も重なり、コメ不足が顕在化しているのです。
コメの値札
食料需給アナリストの佐藤一郎氏(仮名)は、「減反政策は、コメの生産量を調整することで価格安定を図る目的で導入されました。しかし、需要の変化に対応しきれず、結果として供給不足を招いてしまったと言えるでしょう」と指摘しています。
食料安全保障の危機? 台湾有事と日本の食糧事情
コメ不足の問題は、日本の食料安全保障にも大きな影響を与えています。中国の軍事力増強や台湾への圧力が高まる中、「台湾有事」の可能性が現実味を帯びてきています。もし台湾有事のような事態が発生し、シーレーンが遮断された場合、日本への食料輸入は大きな打撃を受けるでしょう。
元農林水産省農村振興局次長で、キヤノングローバル戦略研究所の山下一仁研究主幹は、著書『食料安全保障の研究』の中で、「シーレーンが破壊されるとアメリカからの食料は届かない。今、輸入が途絶すると、半年経ずに大多数の国民は餓死する」と警鐘を鳴らしています。
今私たちにできること
コメ不足と食料安全保障の課題は、私たち一人ひとりにとって他人事ではありません。食料自給率の向上や食料備蓄など、できることから対策を始める必要があります。
食料安全保障専門家の田中美咲氏(仮名)は、「家庭での食料備蓄は、災害時だけでなく、国際情勢の緊迫化にも備える上で重要です。コメや乾麺などの主食を中心に、最低3日分の食料を備蓄しておきましょう」とアドバイスしています。
まとめ:持続可能な食料システムの構築に向けて
コメ不足の現状は、日本の食料システムの脆弱性を浮き彫りにしています。減反政策の見直しや食料自給率の向上など、持続可能な食料システムの構築に向けた取り組みが急務です。私たち消費者も、食料問題への意識を高め、日々の生活の中でできることから行動していくことが大切です。