習近平氏、香港情勢は「一国二制度への挑戦」 BRICSで批判





14日、ブラジリアで中国の習近平国家主席(左)と握手するブラジルのボルソナロ大統領(共同)

 【北京=三塚聖平】中国国営新華社通信によると、中国の習近平国家主席は14日、ブラジルで開かれた新興5カ国(BRICS)首脳会議で、香港情勢について「過激な暴力犯罪行為は、法治と社会秩序を踏みにじって、香港の繁栄と安定を破壊し、『一国二制度』の原則に重大な挑戦をしている」と述べた。その上で、「暴力を止め動乱を制し、秩序を回復することが当面の最も切迫した任務だ」と激化する抗議デモに強硬姿勢で対処する方針を示した。

 中国政府として、国際会議の場で、香港での抗議デモ取り締まりへの理解を各国に求めた形だ。習氏はまた、「行政長官が率いる香港政府の法に照らした施政や、香港警察の厳正な法執行、香港司法機関の法に照らした暴力犯罪分子の処罰を引き続き固く支持する」と述べた。

 一方、BRICS首脳会議は14日に「ブラジリア宣言」を採択し、2日間の日程を終えて閉幕した。同宣言は「貿易摩擦と政策の不確実性が、自信や貿易、投資、成長に影響をもたらしている」と指摘。貿易戦争を繰り広げるトランプ米政権を念頭に、経済面を中心にBRICS各国が結束を強める方針を示した。



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