40年間、実の娘と孫娘に性的暴行…70代男性に懲役25年の判決

実の娘に40年間、277回にも及ぶ性的暴行を加え、生まれた孫娘にも性的虐待を繰り返した70代男性に、懲役25年の重刑判決が下されました。この衝撃的な事件は、韓国社会に大きな波紋を広げています。

40年に及ぶ悪夢…娘の苦しみ

大田地裁天安支院は、性暴力犯罪の処罰等に関する特例法違反(親族関係による強姦)などの罪で起訴された70代男性に対し、懲役25年の判決を言い渡しました。男性は1985年から最近まで、実の娘に277回にわたって性的暴行を加え、妊娠・中絶を4回も繰り返させていたのです。被害が始まったのは、娘がまだ小学校2年生の時でした。幾度も逃げ出そうとしましたが、父親の支配から逃れることはできませんでした。

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生まれた孫娘への更なる暴行…繰り返される悲劇

さらに悲惨なことに、男性は娘から生まれた孫娘にも性的暴行を加えていました。孫娘が10歳になる前からの犯行とされています。韓国の性暴力被害者支援団体「韓国性暴力相談所」のキム・ミスク代表は、「このような事件は、被害者の人生に計り知れない傷跡を残す。長期にわたる心理的ケアが必要不可欠だ」と述べています。

裁判所の判断と社会への影響

チョン・ギョンホ部長判事は、「被告は被害者たちが平凡で幸せな人生を享受する機会を奪った」と指摘。母娘が互いの苦しみをただ見ていることしかできなかった悲劇を強調しました。また、被告が犯行を否認し続けていることについても、「良心の呵責を少しでも感じているのか全く分からない」と厳しく非難しました。

この事件は、韓国社会における性暴力、特に家庭内における性暴力の深刻さを改めて浮き彫りにしました。専門家からは、被害者支援体制の強化や、性暴力に関する教育の充実を求める声が上がっています。家族という密室で起こる犯罪を防ぐためには、社会全体で問題意識を共有し、対策を講じていく必要があると言えるでしょう。

まとめ:被害者への支援と再発防止に向けて

この事件は、私たちに深い悲しみと怒りを抱かせます。被害者である母娘が、一日も早く心の傷を癒し、平穏な生活を取り戻せるよう、社会全体で支えていく必要があります。そして、二度とこのような悲劇が繰り返されないよう、家庭内暴力や性暴力に対する意識を高め、予防策を強化していくことが不可欠です。