にしたんクリニックvs. RIZIN ロゴ掲載騒動の真相:4400万円の協賛金はどこへ?

RIZINとにしたんクリニック、誰もが知る両者が法廷闘争を繰り広げた広告掲載トラブル。4400万円もの協賛金を巡る争いの裏には一体何があったのか?この記事では、メイウェザー選手を巻き込んだこの騒動の真相に迫り、判決内容や両者の主張を分かりやすく解説します。

協賛契約の破綻:レフェリーシャツのロゴが消えた!

2022年9月25日、さいたまスーパーアリーナで開催された「超RIZIN」。メイウェザー選手と朝倉未来選手の世紀の一戦に、4400万円もの協賛金を支払ったにしたんクリニック。その見返りとして、レフェリーシャツの胸と背中にロゴを掲載するはずだった。しかし、当日になってRIZIN側から告げられたのは、メイウェザー側の意向で胸ロゴは掲載できないという衝撃の事実。にしたんクリニック代表の西村誠司氏は、「とんかつ定食を頼んだら、とんかつが出てこないようなもの」と、契約不履行を訴えた。

RIZINのプレゼン資料にはロゴ掲載の記載があったRIZINのプレゼン資料にはロゴ掲載の記載があった

法廷闘争へ:4840万円の損害賠償請求

納得のいかない西村氏は、RIZIN側と交渉を試みるも決裂。最終的に、協賛金の全額返還に加え、弁護士費用を含む4840万円の損害賠償を求めて提訴した。RIZIN側は、「全試合で胸と背中にロゴを掲載する約束はしていない」と反論。しかし、プレゼン資料やメールのやり取りから、胸ロゴ掲載が前提であったことが認められ、RIZIN側の主張は退けられた。

裁判所の判断:RIZIN側に契約上の過失

東京地裁は、RIZIN側に契約締結上の過失があると認定。メイウェザー側との合意がないまま契約を締結し、リスクを説明しなかった点を問題視した。西村氏の「とんかつ定食」の例えについては、「とんかつの真ん中あたりが提供されなかったようなもの」と表現し、重要な部分の欠落を指摘。最終的に、RIZIN側に2178万円の支払いを命じる判決が下された。

メイウェザー選手と西村氏メイウェザー選手と西村氏

控訴審へ:泥沼化する争い

RIZIN側は判決を不服として控訴。にしたんクリニック側も、判決額の増額を求めて附帯控訴を行った。「最初から謝罪と誠意ある対応があれば、訴訟には至らなかった」と語る西村氏。RIZIN側は取材に対し、係争中のため回答を控えるとしている。4400万円の協賛金を巡る争いは、さらなる泥沼化の様相を呈している。

今後の展開:控訴審の行方

今後の控訴審でどのような判決が下されるのか、注目が集まっている。この事件は、スポーツイベントにおける協賛契約のリスクや、企業間の信頼関係の重要性を改めて浮き彫りにしたと言えるだろう。今後の展開から目が離せない。