トランプ米大統領は19日、中国との貿易協議に関し「合意できなければ、より高い税率の制裁関税を課すだろう」と記者団に述べた。米農産品の購入拡大など部分合意の内容をめぐる溝が埋まらないため、強硬姿勢をちらつかせて早期妥結を迫った。
トランプ氏は中国に対し「私が求める内容で合意しなければならない」と強調した。米政権は最大で年500億ドル(約5兆4千億円)分の農産品購入を求めているが、中国は難色を示している。米CNBCテレビによると、中国はトランプ氏の弾劾調査や大統領選の情勢を分析し、合意すべきかどうかを慎重に判断している。
米中両政府は制裁関税に関し、合意内容に応じた撤回を検討しているもようだ。ブルームバーグ通信によると、中国は5月より後に米政権が発動した関税全ての即時撤回に加え、以前の関税も段階的な縮小を要求。ただライトハイザー通商代表ら対中強硬派は大幅な見直しには慎重な姿勢だ。(共同)