0歳で赤ちゃんモデルとしてデビューし、芸能界入り。 「太いけど、細山です!」のキャッチコピーで「おはスタ」や「世界一受けたい授業」などで活躍した子役タレントの細山くん。慶應義塾大学卒業とともに芸能界引退を発表し、現在は、外資系の大手金融会社で働いたのち、動物医療を革新するため、会社を起業している。「NO MAKE」では、体重100キロ以上の子役タレントから40キロ近く体重を落としビジネスパーソンに転身した細山貴嶺さんに独占密着。年収よりもやりがいを選んだ人生の選択…自身の使命と向き合った細山さんの素顔に迫る。
【映像】現在68キロ…大人になった細山くん&妻との2ショット
――これから、今日はなにされるんですか?
細山さん:獣医師の先生とお話をして、僕たちの作っているプロダクトに関してフィードバックをいただくような形です。デザイナーが飼い主様への説明のわかりやすくするようなイラストとかシートを作ってくださってですね。それに対して、獣医師の先生から見て使い勝手がいいかとか、何かもう少し改善できる案はないかとか、そういったところをお尋ねしようと思っています。
2024年4月に、知人と共同で会社を設立。動物医療関連の会社を立ち上げた細山さん。現在、力を入れているのは、獣医師から飼い主への診療説明をわかりやすくするイラストの制作だそう。この日は、皮膚や粘膜が黄色くなってしまう黄疸の症例イラストのフィードバックについて。
会社のメンバーは、共同創業者の獣医師と、デザイナー、そして、細山さんの3人。細山さんの業務は、経営、営業、マーケティング、事務作業など多岐に渡っている。さらに、広報活動も細山さんの担当だ。
細山さんのこれまでの経歴は、慶應義塾大学を卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。およそ3年で、別の資産運用会社にスカウトされたのち、京都大学が持つ投資会社に身を置いた。
現在は、金融とはまるで畑が違うペット業界で働く細山さん。その輝かしいキャリアを手放した理由とは…
細山さん:僕はもともとずっと金融いたんですけど、うちの猫ちゃんが緊急輸血必要になったんですよ。その時の緊急輸血のやり方も、最初通ってた動物病院さんがあって。ただそこがちゃんと見てくれてなかったかなってところがあったんですよ。やっぱり自分の大切な家族が死んじゃうかもしれない。僕がもっと獣医療のことわかってたらなんとかできるかもしれないのにっていうところから、今のプロダクトにつながったり、起業のほうに若干、舵を切った感じです。具体的には、獣医師の先生がどれだけ時間をかけて説明したとしても、飼い主の方にとってはなかなかその内容を理解できないところがあります。こういった課題に対して、私たちは質の高いバイオメディカルイラストとITの力で解決を図っていきます。
細山さんの働きっぷりを会社のメンバーに聞くと…
共同創業者で獣医師の吉本さん:これ長所の裏返しかなとは思うんですけれども、人の顔色を伺うところはすごいあって。ミスしないこのマメさっていうかタスク管理がすごいなって思います。自分は期限近づいていることとかあるときに、細山がリマインドしてくれるのが助かったりします。
齋藤さん:むしろ助けられてる。
渡部さん:ゴールドマンサックスの時にミスったことないの?
細山さん:めっちゃあるよ。本当に一番つらかったのは、僕が取引関連の細々とした事務をミスったせいで、僕のチームと隣のチーム合わせて20人ぐらいが深夜帯まで残る事になったりとかあったよ。キモ冷えた。
仲間から頼られ、仕事にやりがいを感じる一方で、収入は激減したという。
細山さん:芸能界時代はMAXの年収が600万円くらい。そこからゴールドマン・サックス証券に入った後は、約3年いて、1000万円にはいかなかったかな。そこから2社目に転職して1000万円の壁は超えて、3社目にあたる京都大学のところで、そこからさらに4割減ぐらい減らして、今の会社っていうところ。今の会社とゴールドマン・サックス証券の新卒を比べると半分くらいにはなっちゃったかな。
――奥様は今の収入について何かおっしゃっていますか?
細山さん:ないです。年収が一番最初に下がったタイミングって2社目から3社目なので、普通で言ったら年収も何割減だし、京都に行くって大きいことじゃないですか。なんですけれども、「いいんじゃない?」みたいな。貴嶺のやりたいことあったらやればいいと思うし、動物が好きなあなたが好きだったからっていうところでOKしてもらいました。
年収にとらわれず、生きがいを求め起業した細山さんの今後の目標は…
細山さん:会社がうまくいくのが一番いいんですけれども、そうじゃなかったとしても動物に何か返せるような生き方はしたいと思っています。僕自身(子ども時代に)すごくいじめられて傷ついた経験が長かったですし、その当時ももちろん言葉は発せられるんですけれども、なかなか「いじめられてつらい」と言えないんですよね。犬や猫や他の動物たちも、人の言葉を話すわけじゃないから、どれだけつらかったとしても、それを言葉に出すことはできない。そういった意味ではそこの類似性というか。やっぱり声なき声を救いあげたいというところは僕の使命としてあるのかなと思います。
(『ABEMA NEWS』より)
ABEMA TIMES編集部