千葉ニュータウン中央駅前にデータセンター建設計画!住民から反対の声

千葉ニュータウン中央駅のイオンモール隣接地、一等地として知られる場所にデータセンター(DC)の建設計画が浮上し、波紋を広げています。駅前の発展に期待していた住民からは、景観や生活環境への影響を懸念する声が上がっており、計画の行方が注目されています。

駅前の将来像とデータセンター:本当に最適な選択なのか?

印西市は、安定した地盤と水害リスクの低さ、成田空港や首都圏へのアクセスの良さから、世界的なデータセンターの集積地として「INZAI」の名を世界に轟かせてきました。しかし、今回計画されているDC建設予定地は、千葉ニュータウン中央駅前のイオンモールに隣接する一等地。商業施設やマンションが立ち並ぶこの場所にDCが建設されることに、住民からは戸惑いと反対の声が上がっています。

altalt千葉ニュータウン中央駅前のイオンモール隣接地、データセンター建設予定地。駅前の景観に大きな変化をもたらす可能性がある。

住民の不安:景観、日照、そして街の未来

2022年に完成した隣接マンションの住民からは、日照への影響や景観の悪化を懸念する声が聞かれます。30代の女性住民は、「商業施設ができると思っていたのに、データセンターとは…マンションに日が当たらなくなるのでは」と不安を口にし、「住民はみんな反対」と語りました。

市にも、騒音や排熱、駅前の活性化への影響など、50件を超える意見が寄せられています。藤代健吾市長も自身のX(旧Twitter)で「この場所にふさわしいのはDCではない」と投稿し、事業者へもその旨を伝えたことを明らかにしました。駅前の活性化を願う住民にとって、今回のDC建設計画は、街の未来像と相反するものとなっているようです。

データセンター建設の背景と今後の展望

今回の建設計画は、「印西ファイブ特定目的会社」(東京都千代田区)が事業主となり、完成後は「Coltデータセンターサービス」(東京都港区)が印西市で5カ所目となるDCとして運用する予定です。事業の企画を請け負った「トーワ綜合システム」(東京都千代田区)は、「市や市民と話し合いを続け、事業として成功させたい」としています。

都市開発コンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「データセンターの重要性は増しているものの、立地選定には十分な配慮が必要」と指摘します。「住民との対話を重ね、地域社会への貢献策を具体的に示すことが、プロジェクトの成功には不可欠」と述べています。

今後の展開としては、事業者と住民、そして市との協議が焦点となります。データセンターの必要性と、住民の生活環境や街の未来像とのバランスをどう取っていくのか、難しい舵取りが求められています。

まとめ:印西市の未来をかけた選択

千葉ニュータウン中央駅前のDC建設計画は、印西市の将来像を左右する重要な岐路と言えるでしょう。データセンターの重要性が高まる一方で、住民の生活環境や街の活性化も同様に重要な課題です。関係者間の建設的な対話と、より良い解決策の模索が期待されます。