参政党、参院選で躍進:支持拡大の背景と反響

20日投開票が行われた参議院選挙において、これまで泡沫政党と見なされてきた参政党が議席を大幅に伸ばし、大きな注目を集めています。同党は今回の選挙で最大の勝者の一つとして躍進を遂げ、21日には街頭演説も実施されました。

参院選後、街頭演説を行う参政党の代表者参院選後、街頭演説を行う参政党の代表者

参政党の躍進とその背景

参政党は今回の参院選で14議席を獲得し、3年前に得た1議席から勢力を大きく拡大しました。この躍進の背景には、同党がコロナ禍にYouTube上でワクチンやグローバル・エリートに関する陰謀論を広めたことをきっかけに結成されたという経緯があります。

参政党の支持者が集まる街頭演説会の様子参政党の支持者が集まる街頭演説会の様子

「日本人ファースト」を掲げ、既存の主流政治への進出を図る同党は、移民による「静かな侵略」への警鐘を鳴らし、減税や福祉拡充を訴えることで幅広い支持を集めました。

支持者の声と異議

集会に参加した男性からは、「ルールを守らない(外国人の)方々が結構増えてきている。声には出さないがそう思っている人は多い」といった、外国人に対する懸念の声が聞かれました。また別の女性は、「今の内閣に全員がノーを突きつけたからこそ、参政党の支持が伸びたのだと思う」と述べ、既存政治への不満が支持拡大につながったとの見方を示しました。

参政党の主張に抗議する活動家の姿参政党の主張に抗議する活動家の姿

一方で、同党の集会では抗議活動を行う人々の姿も見られました。これまでも複数回、抗議活動に参加してきたというある女性は、参政党の票を伸ばす要因となった「外国人にまつわる誤情報」と闘うために行動していると語りました。

参政党の今回の躍進は、有権者の間に存在する既存政治への不満や、特定の社会問題に対する懸念を浮き彫りにしました。しかし、その主張に対しては根強い批判の声も存在しており、今後の動向が注目されます。

参考資料