オーストリア内務省は19日、同国北部ブラウナウにあるナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーの生家の建物を改装し、警察署として活用する計画を発表した。ネオナチなどの極右勢力に「聖地」として使われるのを防ぐのが目的。
オーストリア通信などによると、改装案を欧州連合(EU)全域から募集、審査の上、来年前半にも最も優れた案を選定する方針。建物を強制収用した政府に対して家主側が法的に争っていたが、今年8月に81万ユーロ(約9700万円)を支払うことで決着したという。
ヒトラーは1889年、この建物で生まれ、短期間を過ごした。障害者福祉団体が使うなどしていたが、近年は空き家状態となり、取り壊しなども検討されていた。(共同)