沢尻容疑者の過去の作品封印は過剰反応? 取り扱いで賛否





沢尻エリカ容疑者

 NHKは21日、来年放送予定の大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」に出演予定だった女優、沢尻エリカ容疑者に代わり、女優の川口春奈さん(24)を起用すると発表した。一方、沢尻容疑者の過去の作品が封じられる動きもあり、「過剰反応」との声もあがる。不祥事を起こした芸能人の出演作の取り扱いをめぐる議論が再び起きている。

 戦国武将の明智光秀を中心に、戦国時代の英傑たちが描かれる「麒麟がくる」で、沢尻容疑者は、織田信長の正妻となる帰蝶(濃姫)役を担当。沢尻容疑者の登場シーンについては「かなりの分量」(NHK幹部)が撮影されていたが、今後川口さんで撮り直すという。

 沢尻容疑者については、過去の作品が封印されるケースもある。有料の動画配信サービス「NHKオンデマンド」は、BSプレミアムのドキュメンタリー「アナザーストーリーズ」で沢尻容疑者が司会を務めた回の新規販売を停止。ソニー・ミュージックレーベルズは、沢尻容疑者関連のCDを出荷停止し、音源のデジタル配信をとりやめた。出演したCM動画が企業のホームページなどから削除される動きも出ている。

 過去に芸能人が不祥事を起こしたりした際にも同じような動きがあったが、同志社女子大の影山貴彦教授(メディアエンターテインメント論)は「作品に罪はない。過去にさかのぼって作品を見られないようにするのは過剰反応ではないか。エンターテインメントの土壌がやせ細ることになる」と指摘。

 一方、芸能文化評論家の肥留間正明氏はCM動画の削除については、「現在は批判が直接スポンサーに寄せられる時代になっており、仕方のないことだ」と語った。



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