ゴルフは古くから紳士のスポーツと言われてきました。審判がおらずスコアも自己申告性で、マナーやルールに厳格。貴族の社交場として重用されてきた背景も、少なからず影響しているのでしょう。
【写真を見る】2025年春夏ゴルフウェアのトレンドを一気に見る。きれいめ回帰やブルー、ベージュなどの流行色、デザインにも傾向が。女性のトレンドは
ただ、ここ数年の間に状況は目まぐるしく変化を遂げています。自由な働き方が推奨されるに従い“仕事着”も多様化しているビジネスシーンのように、マナーやルールが緩和されたことでゴルフウェアも着こなしの幅は過去に例のないほど広がっているのです。
ゴルフウェアの自由化は、プレーする年齢層の幅を広げることにも貢献し、着こなしを楽しむこれまでにない価値観も生み出しました。ゆえに、スコアと併せて気にかけてほしいところなのですが、そのトレンドにも変化が見られます。
■徐々に大きくなってきた“クラシック回帰”の声
実際のところ、ゴルフウェアのファッション化はファン増を生むきっかけになりました。コースと街の境界線は徐々に薄れつつあり、今となってはアメカジ、モード、ストリートといった多様なテイストがゴルフウェアに反映されるようになっています。
ただ、そのカウンターとも言うべき流れが、今年から徐々に表面化してくるかもしれません。テーラーメイド アジア アパレル シニアマネージャーの加藤賢さんはこう言います。
【写真】2025年春夏ゴルフウェアのトレンドを一気に見る。きれいめ回帰やブルー、ベージュなどの流行色、デザインにも傾向が。女性のトレンドは華やかさに加えスタイルアップがカギ
「これまではストリート感のあるアイテム群が、ゴルフウェアのレパートリーに効果的な選択肢を生んできました。ただ、徐々に洗練されたきれいめなカジュアルに目が向き始めているように思います」
パーリーゲイツのPR担当、加来美佐生さんはファッションシーンの流れも汲みながら、クラシックへの回帰が進むのではと読みます。
「ストリートテイストは収束傾向にあり、改めてトラッドが主流になると思います。ノームコアやクワイエットラグジュアリーというトレンド要素から普遍的なアイテムに視線が集まる今、トラッドをベースとしたチノパンやボーダーアイテムに注目しています」
現に、シューズでは過去へのオマージュともとれるモデルが登場しています。今季よりデビューするオリジナルスゴルフのPR、田中温子さんもクラシック回帰の流れを感じている1人です。