日本アニメ産業にとって「油田」になる?中東・アラブ地域の秘めたる熱狂 「今後10年で最も成長するアニメ市場」と言われる理由とは


 優れた技術力で人気作品を世界に届ける日本や、10億人を超える人口が需要を生み出す中国など、さまざまな選択肢があがると思います。そんな中、業界関係者の間で現在にわかに注目を集めているのが、“中東・アラブ地域”です。

【写真を見る】東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan」の様子

 中東・アラブ地域といえば、砂漠や石油などの印象が強く、アニメのイメージは薄いかもしれません。しかし、2010年代後半にサウジアラビアが石油依存からの脱却を目指してエンターテインメント産業の育成に注力しはじめたことなどにより、近年アニメビジネスが急速に活発化しています。

 その熱狂ぶりは、3月下旬に東京ビッグサイトで開催されたアニメの祭典「AnimeJapan」でも、ひしひしと伝わってきました。

 アニメジャパンには、アニプレックスや東映アニメーション、中国の動画配信大手bilibiliなど、国内外の有力なエンタメ企業が参加していましたが、そんな中で存在感を放っていたのがアニメ・漫画・ゲームの制/製作・配給会社のマンガプロダクションズです。

 セミナーは、昨年11月に東京オペラシティで行われたサウジアラビア国立オーケストラのコンサート映像から始まりました。映像内でオーケストラが歌唱・演奏していたのは、なんと「進撃の巨人」をはじめとする日本のアニメ主題歌たち。伝統衣装をまとったサウジの国立オーケストラがアニソンを演奏する姿に驚くとともに、映像からはサウジアラビアで日本のアニメがどれほど親しまれてきたのかが伝わってきました。



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