【AFP=時事】ドナルド・トランプ米大統領は14日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との重要な首脳会談を控え、同大統領の言いなりにはならないと明言した。
首脳会談は15日、米アラスカ州の最大都市アンカレジで行われる予定。ウクライナ侵攻開始後、プーチン氏が西側諸国を訪問するのは今回が初めて。
戦場でロシアが優勢となる中、ロシア大統領府(クレムリン)は両大統領が一対一で会談する予定だと発表しており、プーチン氏がトランプ氏をおだてて丸めこみ、一方的な和解案に同意させてしまうのではないかとの懸念が欧州首脳の間で高まっている。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「私は大統領だ。彼が私にふざけたまねをすることはないだろう」と強調。
「最初の2分、3分、4分、あるいは5分以内に、良い会談になるか悪い会談になるかが分かるだろう」「もし悪い会談になれば、すぐに終わるだろうし、良い会談になれば、かなり近い将来、和平が実現するだろう」とトランプ氏は述べ、首脳会談が成功しない可能性は25%だと付け加えた。
ウクライナ紛争は米国内で分断を招いており、米調査機関ピュー・リサーチ・センターの世論調査によると、米国民の59%がウクライナ問題に関するトランプ氏の見識に信頼を置いていない。
会場となるアンカレッジは、プーチン氏を非難する看板が繁華街に掲げられた以外、世界の注目の的となっている兆候はほとんど見られなかったが、人々は首脳会談についてさまざまな意見を述べた。
ノースカロライナ州出身の退職者ジェイ・アフージャさん(62)は、「プーチン大統領のような戦争犯罪人を米国に招待するなんて茶番だ。私が最も懸念しているのは、トランプ氏が交渉によってすべてを放棄し、平和的解決が不可能になることだ」と語った。
一方、オハイオ州出身の退職者キンバリー・ブラウンさん(63)は、アラスカは米ロ首脳会談に「うってつけの場所」だとして、「トランプ氏は世界平和を交渉するのに最適な人物だと思う」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News