全国保険医団体連合会(保団連)は8日、マイナンバーカードに健康保険証機能を持たせた「マイナ保険証」に関する調査結果を発表した。本人であることを示すカード内の電子証明書の有効期限が切れていたことで受診できないといったトラブルが増えていると指摘し「従来の健康保険証(の発行)を復活させて併用を認めるべきだ」と訴えた。
調査は今年2~4月、保団連に所属する医療機関に実施。回答した9741医療機関のうち約90%が昨年12月以降に何らかのトラブルを経験した。具体的な内容(複数回答)では、読み取った患者情報が文字化けして端末に表示されたケースが65.1%で最多。有効期限切れは31.0%で、昨年8~9月の調査(14.1%)より大幅に増加した。
電子証明書の有効期限は5年。経過後も3カ月間は利用できる。保団連は、更新されないまま受診に支障が出る事例が増えていくと懸念している。
トラブル時の対応として、患者が持ち合わせていた従来の保険証で受診資格を確認したと回答した医療機関は約80%あった。