スーパーでのコメの平均価格は、18週ぶりに値下がりしました。ただ、前年比では高値が続いています。「7月までは今より高くなる」との見方が強まっていることがわかる調査結果もあります。今後の見通しや、備蓄米をめぐって政府が取るべき対応を考えます。
そこで今回の#みんなのギモンでは、「コメ 今後も高いまま?」をテーマに解説します。
■史上最高値を更新→18週ぶり下落
菅原薫・日本テレビ解説委員
「備蓄米が放出されて、本当にコメは安くなるのでしょうか。疑いの目を向けたくなるほど高値が続いています」
「農林水産省が毎週発表している全国約1000店のスーパーで販売されているコメの平均価格です。4月21日~27日の1週間の平均では5kgあたり税込み4233円で、17週連続値上がりし、史上最高値を更新していました(※)」
■コメを買うときに重視することは?
菅原解説委員
「最高値を更新し続けていた要因について、農水省によると、新潟県産のこしひかりなど高い銘柄米もいつもより売れていることも平均の値段を上げている要因なのではないか、とのことです」
鈴江アナウンサー
「高くても売れているということなんですね」
菅原解説委員
「備蓄米だけが売れているならば価格は下がっていくはずですが、高い銘柄米も売れている状況が合わさって価格が上がっているのではないか、といいます」
「実際に、日本生協連が3月に行ったアンケートで、お米を買うときに重視することについて尋ねたところ、一番多かったのが『国産米である』(77.8%)、こしひかりなどの『銘柄』(40.5%)、2kgや5kgとった『量』(34.3%)でした。皆さんはどうですか?」
森圭介アナウンサー
「『これ』と一回決めたらリピート買いしてしまうので、『銘柄』が入ってくるのはよくわかります」
斎藤佑樹キャスター
「お米は日本のものという勝手なイメージがあるので、国産以外のものを買う選択肢がない感じですね」
■7月までの価格は…生産者と卸の見方
菅原解説委員
「今後、コメの価格はどうなっていくのか。コメ業者の見通しが出てきました。全国180の生産者や卸売業者などを対象にした調査があります」
「最新の4月の調査によると、7月までの3か月のコメの価格の見通しについて『今より高くなる』という見方が強まっています。100に近づくほど価格が高くなるという見方が強いことを示す指数で、4月は59と前月より4ポイント上昇しています」
「高くなると判断した要因として一番多かったのは『米穀の調達状況』(42%)。卸売業者や小売店が注文通りに仕入れられていなかったり、提示された価格が高かったりすることが不安要素のようです」
「次いで『国内の在庫水準』(31%)。自分たちや取引相手の在庫の量に不安があるということです」
鈴江アナウンサー
「在庫の量に不安というのは、品薄状態なのか、品薄になるのではないかという不安があるということですか?」
菅原解説委員
「まさに、そういうことのようです。夏にかけてコメが品薄になることへの不安が業者間にあるのではないか、という見方もあるそうです」