【05月14日 KOREA WAVE】歯の手術中に折れた医療器具が歯茎に刺さり、患者が激痛で失神する医療事故が韓国で起き、歯科医とその後の緊急手術をした大学病院に損害賠償が命じる判決が出た。
原告の患者は2021年5月に歯科で抜歯手術を受けた。その際、炎症の有無などを確認するため「エクスプローラー」という医療器具で歯根や歯茎をかき出していたところ、先端が折れて破片が歯茎に刺さった。
歯科医は患者を大学病院に緊急搬送した。そこで局所麻酔をかけて4時間に及ぶ手術をしたが、麻酔が4度も切れ、耐えがたい痛みで患者は失神し、救急室へ搬送された。
そこでも器具の破片は除去できず、後に別の病院で全身麻酔による再手術を受け、ようやく摘出された。この過程で患者の神経が一部損傷し、感覚異常の後遺症が残った。
光州(クァンジュ)地裁は、歯科医と大学病院の双方に過失があったとして慰謝料を含めた1502万ウォン(約150万円)を連帯して賠償するよう命じた。
地裁は歯科医について「医療器具に不適切な力を加えたことにより事故を起こし、除去の過程で器具をより深く押し込め、患者の痛みを増幅させた過失がある」と指摘した。
また、大学病院についても「局所麻酔を選択したことで患者の苦痛を悪化させた。器具除去の過程で破片をさらに深く押し込み、神経の損傷を引き起こした責任がある」と述べた。
(c)KOREA WAVE/AFPBB News
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