「ごはん1杯はコンビニのサンドウィッチより安い」と主張のJA組合長が炎上…コメ価格「決して高いとおもっていない」発言に疑問


「消費者=多くの国民」という点が忘れられている

「【どうするのか?崩壊寸前 食料安保】米の安定供給は長期的視点で」と題した寄稿記事では、松本氏が「そもそも、民間在庫があるにも関わらず価格調整のために備蓄米を放出するのは市場原理に反する」「生産者のことはさておき、今だけ値段が下がりさえすればいいという消費者目線だけではことは解決しない」と主張している。当然のように、この発言はネットを中心に”炎上”した。

 もちろん、「令和のコメ騒動」を考える上では生産者だけでなく、JAからの観点も重要なのだろう。ただ、そこには「消費者=多くの国民」という点が忘れられているように感じてしまう。民間シンクタンク「三菱総合研究所」の試算によれば、コシヒカリの茶碗一杯(150グラム)の価格は約57円で、4枚切の食パン1枚(48円)よりも9円近く高いという。ちなみに、2023年4月時点では1膳約30円、4枚切のパンは42円であり、一気に逆転している。一部店舗で販売されている備蓄米は「ブレンド米」と表記され、5キロ・3000円台で販売されているものの、入荷予定のない販売店も目立つ。もはや異常事態だろう。

 農林水産省が5月12日発表した全国のスーパーで4月28~5月4日に販売されたコメの平均価格は5キロあたり4214円で、前週比19円安くなった。18週ぶりに値下がりしたとはいえ、1年前は2000円台。わずか1年で2倍という衝撃的な価格が家計を直撃している。



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