中国製武器にやられた…世界に衝撃与えた「インド最高の失敗」(2)


しかしさらに大きな問題はインド軍が見せた混乱する姿は今回が初めてではないという事実だ。2019年にやはりカシミール分離主義者のテロで起きた紛争の空中戦の再発と変わらないためだった。パキスタン軍はインド軍の戦闘機2機を撃墜し、操縦士1人を捕らえる戦果を上げ空中戦で勝利した。これは以前までの戦争や紛争で優勢な戦果を上げてきたインド空軍には途轍もない屈辱だった。

パキスタンは早期警報機で追跡中だったインドのミグ21を待ち伏せていたF16が発射したミサイルで撃墜した。その時もパキスタンはスウェーデン製早期警報機が米国制戦闘機を管制し完ぺきに作戦を展開した。F16はインドとの戦争・紛争に動員できず対テロ戦にだけ使用できる条件で米国が供給したもののため、パキスタンは中国と合弁で開発したJF17を使ったものと主張した。

この時、インドのモディ首相が「もしラファールがあったとすれば勝っただろう」としながら敗北の元凶を古いミグ21のせいにした。2000年代に入りインドは老朽化した126機のミグ21を代替する戦闘機導入事業を始めた。2012年にラファールが優先交渉対象者になったが、価格、生産条件、インドの政治状況、政府と防衛産業事業者のあつれきなどにより交渉がひっくり返るなど曲折を経た後、2016年に最終的に36機の直接導入契約が結ばれた。

その間に多くの老朽機が事故で墜落しインド空軍の戦力は弱まった。そして2019年にパキスタンとの紛争が発生した時に対応できなくなるほかなかった。結局空中戦敗北後にモディ首相が叱咤し、インド軍はフランスを急き立てて2020年からラファールを配備できた。

同時期にパキスタンは米国の干渉から抜け出そうと中国からJ10、ZDK03早期警報機、HQ16地対空ミサイルなどを一括導入して戦力を強化した。

そして最初に言及したように今回再び紛争が起きるとインド軍はモディ首相が万能薬と考えたラファールを投じて2019年の屈辱に復讐しようと考えた。だが結果はラファール撃墜の再発で、世界に衝撃を与えるほど余波が大きく押し寄せた。事実インド空軍は世界最高の訓練飛行時間を誇るほど操縦士の資質は優れている。これはスホーイ30MKIと合同訓練をした米国の操縦士も認める部分だ。

ただコブラ機動のように華麗な操縦技術を誇るような姿をしばしば見せ、重要な可視圏外交戦訓練のような部分は疎かにする傾向があると評価した。結論的に今回の空中戦の結果は中国製武器が予想より良く、ラファールが期待に満たない点もあるが、パキスタン軍と違い体系的な戦力増強と近代戦訓練が不十分で起きた総体的難局だったと断定しても大きな問題はない。韓国も十分に他山の石とできるほどの教訓だ。

ナム・ドヒョン/軍事アナリスト



Source link