【ニューヨーク=本間英士】トランプ米大統領は17日、ロシアのプーチン大統領と19日に電話会談すると自身の交流サイト(SNS)で明らかにした。ウクライナ和平に向け、停戦と貿易について話し合うと説明した。電話会談後には、ウクライナのゼレンスキー大統領や、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の首脳らとも協議するとしている。
タス通信によると、ロシアのペスコフ大統領報道官も、米露首脳の電話会談に向けた準備が行われていると確認した。
トランプ氏はプーチン氏との電話会談の目的を「〝血の海〟を止めるためだ」とし、「願わくば実りある日となり、停戦が実現し、起こるべきではなかった戦争が終結することを願う」とSNSで述べた。
トランプ氏は電話会談の日時を19日午前10時としており、これが米東部時間であれば日本時間の19日午後11時となる。
16日にトルコ・イスタンブールで行われたロシアとウクライナの直接交渉では領土や安全保障を巡る隔たりが埋まらず、対立の根深さが改めて示された。合意事項は双方1千人ずつの捕虜交換にとどまった。
米国務省によると、ルビオ国務長官は17日、ラブロフ露外相と電話会談し、16日のロシアとウクライナの交渉について意見交換した。ルビオ氏は、米国が提案した包括的な和平案が「前進する上で最善の道筋」を示していると指摘し、トランプ氏が即時停戦と暴力停止を求めていることを強調した。
ルビオ氏はCBSテレビのインタビューでラブロフ氏との電話会談について説明。それによると、ラブロフ氏は電話会談で、停戦や交渉に向けた要求事項を取りまとめるとルビオ氏に語った。ルビオ氏はロシアとウクライナの双方が要求事項を近く出し合うとの見通しを示し、その内容が「現実的で合理的」なものとなることに期待感を示した。