本田技研工業(ホンダ)は5月19日、所属選手が原爆画像を投稿した世界的なeスポーツチーム「Team Liquid」とアメリカの現地法人が結んでいたスポンサー契約を解除したと発表した。
「Team Liquid」に所属するブラジル国籍のルーカス・ディアス選手が、5月13日の世界大会で日本を拠点とする「CAG OSAKA」に敗れた後、原爆投下に関するGIF画像をXに投稿。「原爆被害を軽視している」などと批判が殺到し、ディアス選手は投稿を削除した上で「大きな間違いだった」などと16日に謝罪していた。
ホンダは契約解除の理由について、ディアス選手の投稿が「ホンダの『人間尊重』というフィロソフィーと相容れない」とハフポストに説明している。
ホンダ側は当初、一連の事案を受けて、チーム側に「速やかに厳重抗議をした」と説明。17日の時点では、ディアス選手が投稿を削除した上で謝罪文を掲載したことや、「Team Liquid」側から再発防止策が示されたことを理由に、スポンサー契約の解除はしていなかった。
その後も事案について「慎重に検討した」結果、契約を解除したという。
ディアス選手が投稿したGIF画像は、BBCが広島への原爆投下について取り上げた取材・再現動画「Hiroshima: Dropping The Bomb – Hiroshima – BBC」(2017年投稿)の一部が切り取られたものとみられている。
ディアス選手は16日の謝罪投稿で「あのGIF画像を使ったのは大きな間違いだった。多くの人に不快感を与えたかもしれないと理解しました。心の底から、侮辱的な言動を意図したものでは決してありませんでしたが、画像の文脈や選んだことが不適切だと認識しました」と釈明していた。